研究分担者 |
加藤 弘己 富山医科藥科大学, 医学部, 助教授 (40111744)
LEAFASIA Jud Medical Center, the Solomon Islands, Director
平林 公男 山梨県立女子短期大学, 一般教育, 講師 (20222250)
池庄司 敏明 東京大学, 農学部, 教授 (90012054)
鈴木 博 長崎大学熱帯医学研究所, ウイルス部, 助手 (00012758)
栗原 毅 帝京大学, 医学部, 教授 (40082101)
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (40115556)
綿矢 有佑 岡山大学, 藥学部, 助教授 (90127598)
川端 眞人 日本大学, 医学部, 講師 (30175294)
亀井 喜世子 帝京大学, 医学部, 助教授 (40101703)
石井 明 国立予防衛生研究所, 寄生動物部, 部長 (40012752)
|
研究概要 |
1992年7月と1993年1月の2回にわたり,ソロモン諸島国に出張して調査研究を実施した。マラリア疫学研究には海岸沿いの村落を選定し,血液検査・脾腫検査を実施した。血液塗抹標本についてはGiesma染色に加えて開発・改良したアクリジン・オレンジによる蛍光染色法を初めて流行現場の村落において,発電機,ハロゲン光源,干渉フィルターを装着した光学顕微鏡により実施した。脾腫の検出には触診に加えて発電機を用いて携帯型超音波診断器による方法を村落において応用した。原虫陽性率(PR:parasite rate)は60%以上で,脾腫率(SR:spleen rate)は小児において75%以上で高い水準(haloendemic)の状態でマラリア流行がある事が判明した。貧血その他血液検査所見(肝炎など)について分析した。村落,学校において開発・改良したDNA診断法を試行し,熱帯熱マラリア,三日熱マラリアを区別して1両日中に結果を出す事が出来るシステムとなった。赤血球酵素(G6PD)欠損を検出する方法を導入し,12%の欠損率を出し治療に応用した。マラリア関連の血液型について分析中である。またELISA法を用いて血清疫学調査を行った。 媒介蚊については,A.farautiについて生態観察を行い,吸血活動の特徴,種間変異による吸血の有無などの野外調査,飼育により調ベた。殺虫剤の屋内噴霧・蚊張への浸漬,昆虫成長阻害剤の効果について村落において実験的試行を行い,マラリア原虫陽性率,血清疫学的手法により調ベた。採集蚊のスポロツォイト陽性をWHOテストキットにより調ベ高い陽性率を得た。羽音トラップ,誘引剤について検討した。 1992年6月ソロモン諸島国から医学研究所の所員Mr.A.Bobogareが来日し,各施設を訪問し,情報交換・研修を行った。
|