研究課題
本研究では、ス-パ-コンピュ-タの構成に向けての基本設計概念を命令セットレベルで作成することを目的として、スタンフォ-ド大学と共同研究を行うことを計画した。このために、研究代表者と研究分担者(長谷川勝夫,深瀬政秋、小林広明、杉本理)が同大学において研究分担者(Michael J.Flynn教授)の研究グル-プと12回の連絡会議を開いた。また国内では4回の会議を開いた。これらの会議には、適宜オブザ-バ-が参加した。これらの会議を通して、ス-パ-コンピュ-タの汎用化に向けて頭脳の左脳と右脳の機能を計算機科学の範疇で整理した。次に、本研究では入出力部のRIGHTコンピュ-タと処理部のLEFTコンピュ-タで超越ス-パ-コンピュ-タを構成することを目指することを決めた。LEFTコンピュ-タについては、ベクトル演算の他にスカラ-演算、論理演算、言語処理等が従来の処理速度を1桁以上上回る命令レベル中心の計算機ア-キテクチャの設計を行うことを計画した。ジェットパイプライン、波状パイプライン、リスト構造の新しい超並列処理のシステムの研究を行ったことにより、この項目はかなりの程度まで達成した。RIGHTコンピュ-タについては、OSレベルア-キテクチャからマイクロ命令レベルの計算機ア-キテクチャに亘る一貫した設計論の検討を計画した。このため、ニュ-ロコンピュ-タとファジイコンピュ-タの従来の成果を検討した。医学的な見地から新しい右脳のモデルの検討が必要であることが明らかとなった。一方RIGHTコンピュ-タの構成要素として過疎分散分式メモリをパタ-ン認識に応用する研究も開始した。RIGHTコンピュ-タの設計論は平成4年度に着手する。
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