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1993 年度 研究成果報告書概要

太平洋海循環モデルの検証

研究課題

研究課題/領域番号 03044042
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関東京大学

研究代表者

永田 豊  東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (80011493)

研究分担者 FONSECA Toma  チリ大学地球物理学科, 教授
RISER Stepha  ワシントン大学, 海洋学部, 教授
FOFONOFF Nic  WOCE国際研究実施本部, 議長
TALLEY Lynne  スクリップ海洋研究所, 研究員
WEISE Ray F.  カリフォルニア大学, 海洋学部, 教授
HOLLAND Will  米国大気科学研究所, 研究員
BRYAN Kirk  プリンストン大学, 地球流体研究所, 教授
NOWLIN Worth  テキサス農工大学, 海洋学部, 教授
今脇 資郎  九州大学, 応用力学研究所, 教授 (40025474)
今里 哲久  京都大学, 理, 教授 (40025391)
平 啓介  東京大学, 海洋研, 助教授 (50013579)
花輪 公雄  東北大学, 理, 助教授 (40142921)
金成 誠一  北海道大学, 理, 教授 (70027233)
角皆 静男  北海道大学, 水産学部, 教授 (00001587)
杉ノ原 伸夫  東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (50090519)
研究期間 (年度) 1991 – 1993
キーワードWOCE / 国際貢献 / 基準WHP観測 / 北太平洋中層水
研究概要

WOCEの国際委員の会議派遣を行った。すなわち、WOCEのコアプログラム1(CP1)の第6回会議(CP1-6、ドイツ)に今脇資郎を、ついでWOCEの海洋観測プログラム(WHP)の第12回会議(WHP-12、アメリカ合衆国)に市川洋を派遣した。
世界における海洋モデリングの第一人者であるK.ブライアンを招へいした。現在実行中の米国プリンストン大学地球流体研究所と東京大学気候システム研究センター及び気象庁気象研究所のモデルの最新の計算結果についての情報交換ついで相互比較を行った。お互いのモデルの長所・短所の理解そして共通に直面している問題の把握に努めることができた。コンピュータ事情のかなり良くなった最近の我国の海洋モデルの水準はかなり高いものであるとのK.ブライアンの評価を得た。課題は観測とのバランスの取れた発展である。ついで、南太平洋の専門家であるチリのT.ホンセカとWOCEの国際研究実施本部議長のN.P.ホホノフを同時期に招へいした。T.ホンセカからは南東太平洋の最新の観測結果と観測計画の紹介があり、N.P.ホホノフからは世界WOCEに対する我国の貢献についての忌憚のない意見を聞くことができた。アジアにおけるリーダーを演じることは海洋学においても当然我国が期待される役割であり、北西太平洋観測の成功は我国の貢献しだいであることが繰り返し強調された。二人を同時に招へいしたのは、1993年11月9日、10日、11日の3日間に渡って東京で開催されたWOCE-SSGの第20回会合に合わせたからである。国際WOCEの実施に全責任を負うSSGの会合は、本研究計画が中心となり我国が主催したもので、海外から12名、国内から10余名の参加者があった。WOCEを指導する研究者の集まるこの機会を利用して、北西太平洋における我国の観測実施状況の紹介を行うことができ、同時に、太平洋の海洋循環モデルと観測について国内外の研究者による討論と意見交換を行うことができた。太平洋モデルの完成には、フィリピン沖の黒潮源流を含めた黒潮海域の計画通りのWOCE基準観測が不可欠であり、それに対しての我国の寄与が予想以上に期待されていることが増々我国研究者に認識されるようになった。このような重要な会議を我国が主催することができたが、これは国際WOCEにとって我国の非常に大きな貢献であるとの評価を得た。
本研究計画実施期間の3年間に8名のWOCE関連外国人研究者を我国に招へいした。それによって、我国の研究者との太平洋WOCEに関する相互理解を深めることができたと共に、WOCE遂行が如何に海洋学の進展に重要であるかを我国研究者に認識させることができた。さらに、研究実施期間に渡って日本人のWOCE国際委員の数多くの会議への派遣を我国の費用で行うことができた。これはWOCEの国際研究実施本部の活動を円滑にすると共に、国際会議派遣は自国の金で賄うのが常識である欧米諸国に、WOCEにおいて、やっと、我国が経済大国なのに何故、といった奇異な目で見られないようになれたことを意味している。これはSSG会合東京開催と共に本研究計画の大きな成果である。
本研究計画実施に伴って、既に北太平洋中層水に対して新しい知見を得ることができている。それは研究代表者の永田が中心となってスクリプッス海洋研究所のL.タリーと行っている共同研究によるもので、黒潮/親潮前線域における北太平洋中層水の挙動そしてオホーツク海の中層水形成に対する重要性が相当程度明らかにされてきたことである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] L.D.Talley: "Distribution and Parmation of north Pacific Intermediate Water" Journal of Physical Oceanography. 23. 517-532 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] L.D.Talley,Y.Nagata et.al.: "North Pacific Intermediate water in the Kuroshio/Oyashio mixed water region" Journal of Physical Oceanography. Submitted.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] L.D.Talley: "Distribution and Parmation of North Pacific Intermediate Water" Journal of Physical Oceanography.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] L.D.Talley, Y.Nagata et al.: "North Pacific Intermediate water in the Kuroshio/Oyashio mixed water region" Journal of Physical Oceanography.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] L.D.Talley: "Distribution and Parmation of North Pacific Intermediate Water" Journal of Physical Oceanography.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1995-02-07  

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