研究分担者 |
NEWTON A.A. 英国カラム研究所, 主任研究員
BODIN H.A.B. 英国カラム研究所, 主任研究員
ANTONI V. ハ゜ドバ大学, 欧州原子力共同体, 主任研究員
ORTOLANI S. ハ゜ドバ大学, 欧州原子力共同体, 主任研究員
MAREZANI G. ハ゜ドバ大学, 欧州原子力共同体, 所長
篠原 俊二郎 東京大学, 理学部, 助手 (10134446)
遠山 濶志 東京大学, 理学部, 助教授 (50023718)
宮本 健郎 東京大学, 理学部, 教授 (60023701)
吉田 善章 東京大学, 工学部, 助教授 (80182765)
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研究概要 |
東京大学では,REPUTEー1及びREPUTEー1Qの2台のピンチプラズマ実験装置が嫁働中であり,RFPを含む広範囲の低q放電領域に関する基礎デ-タを蓄積している.一方パドバ国立研究所のRFX実験装置は1991年12月にプラズマ実験を開始し,現在は放電の最適化が進行中である.本共同研究の初年度に当たる1991年度には,東京大学工学部からパドバ研究所へ3人(井上,小川,吉田)の派遣を行ない,以下の3テ-マについて共同研究を行なった. イオン温度測定に関して,REPUTEー1のデ-タから,イオン種間に温度差が生じることが指摘されている.この問題は,イオン異常加熱に関する重要な知見を導く.RFXでは,飛行時間型のエネルギ-分析器(T.O.F.)を準備中である.この測定器の計測器は,東京大学のT.O.F.を基に設計されたダリ-型である.シンチレ-タ,電子増倍管,ゲ-ティング機構等に関する情報提供を行なった. RFPのスケ-リング則について,トカマクやヘリカル系で検討されている加熱パワ-依存性が,RFPについては十分考慮されていない点を指摘した.トカマクなどの追加熱時のパワ-則に類似した回帰分析が必要であろう. イオン加熱機構についての理論モデルを構築した.イオン加熱はイオン粘性によって表現されるが,応力テンソルの内,速度場の発散に対応する粘性が主要な加熱項となることを示した.一方速度場の回転に対応する粘性は小さく,渦は散逸されることなくプラズマの非線形性は保たれる.この点は,パドバグル-プが行なった計算機シミュレ-ションで,スカラ-粘性を大きくした場合に非線形発展が消えてイオン加熱を観測できなかったという結果に対して本質的な批判となる.テンソル形式の粘性項の重要さが結論された.
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