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1992 年度 実績報告書

植物の形質転換による有用物質の生産

研究課題

研究課題/領域番号 03044050
研究機関東京大学

研究代表者

三川 潮  東京大学, 薬学部, 教授 (60012613)

研究分担者 渋谷 雅明  東京大学, 薬学部, 助手 (50170923)
藤井 勲  東京大学, 薬学部, 助手 (70181302)
内藤 哲  北海道大学, 農学部, 助教授 (20164105)
米田 好文  東京大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10124215)
ROGER N Beac  米国, スクリップス研究所, 教授
キーワードカルコン合成酵素 / 植物の形質転換 / 物質生産 / アグロバクテリウム / 酵素反応機構 / オキシドスクワレン閉環酵素 / cDNAクローニング
研究概要

カルコン合成酵素の植物への導入:マメ科植物において、フラボノイドの生合成は、外界からの刺激によって誘導される。この誘導は転写レベルで制御されている事が既に明らかになっている。カルコン合成酵素はフラボノイドの生合成の最初の反応を触媒しており、カルコン合成酵素のゲノムからの転写制御を解明することは非常に重要と思われる。本年度は、外界からの反応にどのように応答し、カルコン合成酵素が誘導されるかを調べるために、まず、クズ培養細胞からカルコン合成酵素のゲノムDNAを単離することを試みた。ゲノムライブラリーを作成し、既に単離しているカルコン合成酵素のcDNAをプローブにしてスクリーニングし陽性クローンを得た。翻訳開始コドンの上流領域約1kbpをレポータ遺伝子であるGUSにつなぎ、さらに植物への導入ベクターであるpBI121に組込みこんだ。来年度は、このプラスミドをアグロバクテリウムに組込み、同じマメ科であるエンドウ、及びナス科のタバコに導入し、外界からの反応にどのように応答するかを調べる。
カルコン合成酵素の反応機構:本年度、大腸菌で発現したカルコン合成酵素を酵素源としD_2マロン酸を基質に反応を行い生成物におけるDの保持率を検討した。ナリンゲニンカルコンでのDの保持率は約4%と少なく、反応の条件を再検討する必要があると思われた。来年度は、この反応の系をオプチマイズし、その後、カイラルマロン酸を用いてマロニールCoAの縮合の立体化学を検討する。
オキシドスクワレン閉環酵素:オリゴDNAをプローブとして、cDNAライブラリーをスクリーニングすることは、ハイブリの条件設定など、当初の予想よりはるかに難しいものであった。分子生物学において最先端の水準にあるスクリプス研究所ビーチー教授から助言を得て、本年度は、途中からPCR法によるスクリーニングも取入れ、数個のクローンを得ることができた。来年度は、得られたクローンの全塩基配列を決定し、大腸菌での発現などによる得られたクローンの同定を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] N.TSUKAMOTO: "Cloning Study of Aklavinone biosynthesis gene" J.of Antibiotics. 45. 1286-1294 (1992)

  • [文献書誌] N.TSUKAMOTO: "Nucleotide Sequence of the akn 3 Region of the Aklavinone Biosynthetic Gene Cluster of Streptomycis galilaeus"

  • [文献書誌] S.KATAYAMA: "Analysis of intergenic spacer regions in the nuclea rDNA of Pharbitisnil Choisy" Genome. 35. 92-97 (1992)

  • [文献書誌] H.TSUKAYA: "Sugar-dependent expression of the CHS-A gene for chalcone synthase from petunia in transgenic Arabidopsis" Plant Phys.in press.

  • [文献書誌] 渋谷 雅明: "二次代謝鍵酵素の精製と遺伝子クローニング" 組織培養. 18. 396-400 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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