研究分担者 |
GERBER R.G. サルフォード大学, 純粋・応用物理学部, 教授
GRUNDY P.J. サルフォード大学, 純粋・応用物理学部, 教授
綱島 滋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80023323)
松井 正顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (90013531)
安田 弘志 東京大学, 物性研究所, 教授 (50026027)
藤森 啓安 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60005866)
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研究概要 |
本国際共同研究の初年度にあたり、本年度は、とくに磁性に関する世界最大の国際会議ICM(IUPAC主催)と、そのサテライト会議である国際磁性薄膜・表面会議ICMFSが英国で開催されるところから、これらの会議において本研究分野の最先端の研究状況を調査するとともに、この会議の期間を利用して、9月3日、エジンバラ大学において本共同研究の主要メンバ-による研究打ち合わせ会議を実施した。研究代表者、内山、研究分担者、藤森、綱島、グルンディ-、ガ-バ-、研究協力者 高橋(名古屋大学)、神保(大同工業大学)の出席のもとに、これまで研究分担者が独自に行ってきた研究の最新の成果を紹介し、意見交換を行うことを手初めとして、各分担者の研究課題について、具体的な研究実施計画を討議した。本年度の具体的な研究成果は以下の通りである。まずPt/Coを中心とする貴金属/遷移金属人工格子について、垂直磁気異方性に関連して格子歪みの測定および高分解能電子顕微鏡観察を行った(内山,松井,綱島,グルンディ).ここでは通常の反射X線回折に加えて、透過X線回折を試み、人工超格子膜の膜面内の格子歪を観察した.結果はまだ解析中であるが,スパッタ法による人工格子では,他で報告されているMBE膜と異なり,界面付近に大きな格子歪があるものと思われる結果を得た.そのほか,貴金属/遷移金属人工格子の核磁気共鳴についても予備的な実験結果を得た(内山,安岡,綱島).人工格子におけるコバルトの内部磁場分布は合金に類似しており界面での拡散がかなりあるのではないかと思われるが,詳細は今後の検討を待たなければならない.他の材料では,名古屋大学において作製した希土類/遷移金属人工格子の光学的性質の評価をサルフォ-ド大学において行う予定であり,作製した試料の磁気的特性評価を実施した.
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