研究分担者 |
FIRSHEIN Wil ウエスリアン大学, 分子生物学部, 教授
ALONSO Juan マックスプランク研究所, 分子生物部, 教授
MESSER Walte マックスプランク研究所, 分子生物部, 教授
ATLUNG Tove デンマーク工科大学, 微生物学部, 助教授
HANSEN Flemm デンマーク工科大学, 微生物学部, 教授
守家 成紀 大阪大学, 医学部, 助手 (40191051)
小笠原 直毅 大阪大学, 医学部, 講師 (10110553)
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研究概要 |
1.本研究は枯草菌を中心とした我々の分子生物学的研究、大腸菌の遺伝細胞学的研究に優れたコペンハーゲンの研究、両細菌で複製開始を生化学的に解析しているベルリンの研究を一体化し、大腸菌と枯草菌を比較しつつ細菌染色体の複製開始制御の全体像を明らかにすることを目的としている。そのため情報及び材料の交換により分担研究の推進を計ると共に単独では行えない課題に関して共同研究を行うこととした。 2.本年度のコペンハーゲングループとの共同研究については、Hansen博士が来日し、我々グループが確立したPCR産物の配列決定法を利用して、博士が単離及び収集した大腸菌dnaA変異を抑制するRNAポリメラーゼ遺伝子の変異部位を明らかにした。また、国立遺伝学研究所石浜教授の協力により、そうした変異RNAポリメラーゼの精製とin vitroでの生化学的解析法を検討した。一方、小笠原は昨年度に引続きコペンハーゲンにおいてFlow Cytometerを用いた共同研究を行い、枯草菌の細胞周期の解析を試みると共に、大腸菌dnaJ,dnaK,grpE遺伝子変異株について解析し、それらの遺伝子産物が細胞周期の進行に関与していることを始めて明かにした。 3.ベルリングループとの共同研究についてはMesser博士を招聘し、彼らのグループが改良した大腸菌oriCプラスミドのin vitro複製系と我々が開発した枯草菌oriCプラスミドのin vitro複製系を比較検討し、今後の改良点を検討した。またAlonso博士とは緊密な情報及び各種材料の交換を続けており、同博士が解析したθ型複製を行うプラスミドの複製心須領域を枯草菌染色体に導入し、枯草菌染色体複製の調節機構の解析に応用する試みを我々のグループで開始した。
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