研究分担者 |
E.C.CRUZ アマゾナス大学, 農学部, 助教授
G.YAMAZOE サンパウロ州森林院, 技術情報部, 部長
R.T.HOSOKAWA パラナ大学, 林学部, 教授
中瀬 勲 姫路工業大学(自然, 環境科学研究所), 教授
長 正道 九州大学, 農学部(北海道演習林), 助教授 (60038255)
吉田 茂二郎 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (80128462)
|
研究概要 |
研究打ち合わせのために,G.yamazoe(サンパウロ森林院)を,平成4年6月22日〜7月17日に日本に招へいて,これまでのアンケート調査質料の集計,解析および今後の研究計画について討議を行った。 現地調査のため,今永と中瀬を平成4年7月27日〜8月23日(中瀬は8月9日まで)にブラジルに派遣し,サンパウロ市,クリチバ市およびマスウス市とその周辺で平成4年3月にブラジルの共同研究者が行ったアンケート調査実施対象校および職場を訪問し,調査実施対象についての関係資料の収集と森林環境に関する基礎調査を行った。また同時に,アンケート調査の整理,追加アンケート調査の時期の検討を行い,3対象地域での追加アンケート調査を行うこととした。調査実施後は,直ちに資料を回収・日本に返送し,解析を行った。追加調査を行った結果,3都市の総被調査者数は計画の600人を大きく上回る,2125人であった。 現在,解析の途中であるがその結果以下のことが明らかになっている。1)旅行の対象地としてブラジル人が『深い森』を選んだ割合は,日本人の約2倍であった。2)親しみのある木の名前に関する質問では、日本に比べて選ばれた樹種の数が非常に多かったが,どの都市もほぼ似通った樹種が上位に選ばれていた。しかし,マナウス市では他の2つの都市に比べて異なった樹種が出現し,森林環境の違いによる影響が考えられた。3)森林を美しく維持するためには,ブラジル人(市民と若者ともに)は手を加えるべきであるとの意見が圧倒的で,日本の市民と同様の結果であった。 本年度の研究で得られた成果は,平成5年4月に岩手(盛岡市)で開催される第104回日本林学会で発表する予定である。
|