研究分担者 |
BROWN J.C. ブリティッシュ, コロンビア大学, 教授
CHRISTOPHE J ブラッセル自由大学, 教授
HOEKFELT T. カロリンスカ研究所, 教授
AMIRANOFF B. INSERM, 主任研究員
桑原 厚和 岡崎共同研究機構, 助手 (60142890)
望月 徹 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (00117780)
星野 稔 静岡県立大学, 大学院, 助教授 (50150058)
矢内原 千鶴子 大阪大学, 医学部, 教授 (00046252)
大塚 正徳 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60013801)
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研究概要 |
ガラニン・アゴニストおよびアンタゴニストの設計・合成および解析に関する共同研究では、フランスINSERM主任研究員アミラノフ博士、スエ-デン・カロリンスカ研究所のフェクフェルト教授、ベルギ-・ブラッセル自由大学クリストフ教授、カナダ・ブリティシュ・コロンビア大学ブラウン教授を1991年11月12〜15日に開催したガラニンおよび関連ペプチドシンポジウムに招へいし、討論と共同研究の打合せを行った。すなわち、アミラノフ博士とは脳と膵のガラニン受容体の解析、フェクフェルト教授とはガラニン受容体における合成誘導体の応答、クリストフ教授とはガラニンおよびPACAP受容体の分子レベルの解析、ブラウン教授とはB細胞内情報伝達機構におよぼすガラニン誘導体の作用の解析について、詳細な討議を行い、今後の研究方針を打合せた。一方、矢内原昇を総括者とする日本側研究者では、ガラニンの親水性領域および二次構造の解析結果に基づき、十数種数のガラニン誘導体を分子設計し化学合成したのみならず、C末端構造が他と大きく異なるヒトガラニンの化学合成を完了し、さらにその特異抗体を作製した(矢内原昇,星野稔,望月徹)。これら合成誘導体および特異抗体は本共同研究の展開に最も必要とする基質である。これら合成誘導体を用い幼若ラット脊髄におけるガラニン作用の解析(大塚正徳)、モルモット腸管平滑筋に対するガラニン作用の生理学的解析(桑原厚和)、ならびに各種薬物によるガラニン免疫活性の脳内動態の解析(矢内原千鶴子)について招へい外國研究者と討論し、共同研究の成果をあげることを期した。以上の共同研究の推進により、ガラニン(1ー15)ーolを基本構造とするガラニン・アゴニストおよびアンタゴニストを見いだすにいたった。ガラニン・アンタゴニストの発見は本研究が世界で初めてである。
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