研究分担者 |
REDWINE R. MIT, 教授
ASHERY D. イスラエル工科大学, 物理部, 教授
KITCHING P. トライアンフ研究所, 研究員
BAER H. ロスアラモス研究所, 研究員
永江 知文 東京大学, 原子核研究所・中間エネルギー部, 助手 (50198298)
福田 共和 東京大学, 原子核研究所・中間エネルギー部, 助教授 (50116092)
橋本 治 東京大学, 原子核研究所・中間エネルギー部, 助教授 (50092292)
田中 万博 高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助手 (90171743)
家入 正治 高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助手 (50192472)
千葉 順成 高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助教授 (50126124)
市原 卓 理研, リニアック研究所, 研究員
小林 俊雄 理研, リニアック研究所, 研究員 (30186754)
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研究概要 |
1。エキゾティックな核として最も特徴的な ^<11>Li核の励起状態を調べる為に、ロスアラモス研究所の加速器LAMPFによるπ中間子ビ-ムを用いて、 ^<11>B(π^ー,π^+) ^<11>Li反応を調べた。反応で作られるπ^+のスペクトルから ^<11>Li核の第一励起状態を世界で始めて観測することができた。 ^<11>Li核の構造については、多くの理論的研究があるが励起状態についての新しいデ-タは、理論の枠組みを絞る上で大きな寄与をしている。この実験は、また基底状態にある ^<11>Liの質量の精密な値を決める結果となった。 2。LAMPFにおける実験では、さらに周辺のエキゾティック核について(π^ー,π^+)(π^+,π^ー)反応による研究を進めている。 ^<10>Liや ^<11>Nについては、予備的なデ-タを得ている。 3。エキゾティック核の研究に関しては、ロ-レンスバ-クレ-研究所のBEVALACや、理化学研究所の重イオンサイクロトロンによる実験も組み合わせて研究計画を進めている。特に励起状態の研究に関して、π中間子による実験と相補的なデ-タが得られる重イオン実験を準備している。 4。高エネルギ-研究所では、LAMPFより高い運動量領域の研究に適したビ-ムライン(K6)とスペクトロメ-タ-(SKS)の建築を進めてきたが、建設はほぼ終了した。平成4年度にはπ中間子荷電二重変換反応により二重巨大共鳴を研究する実験の計画を検討している。 5。反応機構の基礎に関して、核内のΔの振舞いについて研究が進み自由空間のΔとは大きく異なっていることを示す結果が得られた。今後さらに詳しい研究が必要になっている。
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