研究分担者 |
鈴木 正継 ニューヨーク州立大学, 物質研究センター(ビンガムトン), 助教授
WHITTINGHAM ニューヨーク州立大学, 物質研究センター(ビンガムトン), 教授
城谷 一民 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (90110692)
榎 敏明 東京工業大学, 理学部, 教授 (10113424)
大塩 寛紀 東北大学, 理学部・化学, 助教授 (60176865)
宮島 清一 日本大学, 文理学部, 講師 (30157648)
井口 洋夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 所長
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研究概要 |
平成3年度(単年度)の研究実績は、3つに分類できる。即ち、若手研究者(宮島清一、大塩寛紀)2名によるそれぞれ3ヶ月ずつの調査研究、4名の研究者(宮島、榎、城谷、丸山)の参加によるミニワ-クショップ(ニュ-ヨ-ク州立大学)の開催、及び1名の研究者の派遣によるアメリカ物理学会年会を通じての新材料調査研究の3つである。以下それぞれについてその概要をのべる。 1.長期派遣 (1)宮島清一氏による液晶材料の調査研究 宮島氏は平成3年12月2日から平成4年3月1日までの3ヶ月間コ-ネル大学物理学教室のR.M.Cotts教授の研究室に滞在し、液晶における自己拡散係数テンソル(異方的拡散)をNMRによって正確に測定することを行った。その結果、CBOOAという物質のS_<Ad>液晶相における拡散係数テンソルは通常のS_A相と異なりネマチク相に近いことが明らかにされた。その他、アモルファス合金中での水素の拡散についても情報交換を行った。 (2)大塩寛紀氏による磁性材料の調査研究 大塩氏は平成3年12月2日から平成4年2月21日までの約3ヶ月間カリフォルニア大学サンタバ-バラ校F.Wudl教授の研究室に滞在し、C_<60>ーTDAE錯体(低温強磁性体)に関する調査研究を行った。即ち、単結晶の合成及びその構造解析及びそれに基づく強磁性発現機構の解釈、さらには他の還元剤を用いてC_<60>ラジカルの合成などを行った。 2.研究集会(ミニワ-クショップ) ニュ-ヨ-ク州立大学ビンガムトン校の物質研究センタ-において、平成3年12月19、20日の2日にわたって黒鉛層間化合物及びその他の層状化合物、固体C_<60>に関する研究の情報交換が行われた。計11の講演がなされ、双方の研究の現状把握に大変有効であった。当日のプログラムを別紙に示す。なお、相手側の研究者2名が今秋分子科学研究所に滞在し共同研究を実施する計画が、今回の集会をきっかけにして実現する見通しである。 3.短期派遣 平成4年3月16〜20日の間アメリカ・インディアナポリスで開催された米国物理学会春季年会に丸山が派遣され、C_<60>に関する米国の研究情況について調査研究を行った。米国でのC_<60>の研究は極めて盛んで、計100件以上の報告がなされ内容も多岐にわたっている。新しい超伝導体も報告され、研究の現状を把握するのに極めて有効であった。 Japanー
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US Joint Workshop December19ー20,1991 Materials Research Center SUNYーBinghamton Room SW 306 9:00 am Introductory Remarks:Yusei Maruyama,Inst for Molecular Science,JAPAN 9:15 am Session 1:Graphite Materials.Chair:M.Stanley Whittingham 1.Hydrogen Absorption in AlkaliーGICs and TwoーDimensional Metallic Hydrogen.Toshiaki Enoki,Tokyo Institute of Technology,JAPAN 2.Magnetic Ternary Graphite Intercalation Compounds,Random Mixture GICs and Graphite Biーintercalation Compounds Masatsugu(Sei) Suzuki,SUNYーBinghamton 3.TwoーDimensional Metallic Hydrogen in PotassiumーHydrogenーGraphite Ternary Intercalation Compound:An NMR Study.Seiーichi Miyajima,Nihon University,JAPAN(Cornell University) 4.Magnetic Properties of Random Mixture Graphite Intercalation Compounds:Stage 2 Ni_cMn_<1ーc>Cl_2ーGICs.Itsuko S.Suzuki,SUNYーBinghamton 5.Magnetic Susceptibilities of Diluted Magnetic System:Pristine Co_cMg_<1ーc> Cl_2 and Stage 2 Co_cMg_<1ーc>Cl_2ーGICs.C.J.(Andy)Hsieh,SUNYーBinghamton Session 2:Nonーgraphitic materials.Chair:Yusei Maruyama 1.Synthesis and Characterization of Metastable Transition Metal Oxides.M.Stanley Whittingham,SUNYーBinghamton 2.Electronic Properties of C_<60> and Alkali MetalーDoped C_<60> Solids.Yusei Maruyama,Institute for Molecular Science,JAPAN 3.Chemical Modification of Superconducting Oxides Biー2212 by Intercalation.Masao Ohashi,SUNYーBinghamton 4.Synthesis,Structure Analysis and Superconductivity Properties of PhosphorusーArsenic Compounds.Ichimin Shirotani,Muroran Institute of Technology,JAPAN 5.Synthesis,Characterization and Reactivity of HーVermiculite.Hatem Maraqah,SUNYーBinghamton 6.Resistivity and DC Magnetic Susceptibility of Polyaniline Vermiculite Intercalation Compound.Michael Kellicutt,SUNYーBinghamton 隠す
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