研究分担者 |
KUNZ Heinz W ピッツバーグ大学, 医学部, 教授
IWAKI Yuichi ピッツバーグ大学, 医学部, 教授
GILL Thomas ピッツバーグ大学, 医学部, 教授
森脇 和郎 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究部門, 教授 (50000229)
玉置 透 東京医科大学, 八王子医療センター, 講師
山田 淳三 京都大学, 医学部・動物実験施設, 教授 (90025651)
松本 耕三 徳島大学, 医学部・動物実験施設, 助教授 (00002246)
名取 孝 (財)実験動物中央研究所, 移植, 室長
野村 達次 (財)実験動物中央研究所, 所長 (10072399)
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研究概要 |
ラットでは同じ系統名で異なる遺伝子型を持つ系統が存在することが明らかになっている。このことは,移植研究などにラット系統を使用する場合に混乱をもたらす可能性を意味している。一部の研究者は,ラットを使った移植実験の再現性を疑問視するほどである。こうした状態を整理するために本研究の班員であるDr.T.Gill III(ピッツバ-グ大学)と野村達次(実験動物中央研究所)が議長を務めて1992年1月12日から18日までの7日間,アメリカカリフォルニア州ア-ヴィンにある米国科学アカデミ-ベックマンセンタ-で国際ワ-クショップを開催した。日本をはじめ,アメリカ,ドイツ,イギリス,イタリア,スウェ-デンから34名の参加者を得て現状の問題点とその解決に向けての今後の課題が討議された。実中研にICLAS命名規約常設委員会が設置されることで承認が得られ,今後指導的役割を持つことで全員の了解が得られた。 ラット移植研究に関して中心的役割を持っているアメリカのピッツバ-グ大学のRT1コンジェニック系統の微生物学的清浄化(SPF化)を進めており,今年度は25系統を実中研へ導入して遺伝的モニタリングを実施し,維持,生産に入っている。上記のアメリカでの会議に先立ち,今後のSPF化の進め方について打合せ会議を開催した。一方,名取班員が系統育成を行っている6系統のRT1コンジェニック系統のSPF化も開始した。 実中研でRT1検査の素実を計るために,ピッツバ-グ大学から3種類のRT1抗血清を分与してもらった。その結果,ほとんどの系統のRT1検査が可能になった。 ラットの胚凍結保存についてはその基礎的研究を開始し,一部の系統について実用化へ向けて凍結保存を実施した。
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