研究分担者 |
SUTAT Weesak Chulalongkorn大学, 工学部, 講師
SUCHAIT Koon Chulalongkorn大学, 工学部, 助教授
小野 正順 大阪大学, 工学部, 助手 (80214188)
青木 伸一 大阪大学, 工学部, 助手 (60159283)
出口 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029323)
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研究概要 |
1.椹木は,従来なされてきた航路埋没対策工法としてパキスタンのカシム港での副断面工法の効果について理論的,実験的な検討を行い,浚渫時に主航路の交通を妨げず,維持浚渫の施工が容易などの利点から,我国での今後の最も有利な航路埋没対策工法として提案を行った。 2.出口・小野は、航路埋没の再現性に関する2次元移動床実験を行い,埋没量は漂砂量の非平衝性の強さ(航路に流入してくる漂砂量フラックスと航路内での漂砂量フラックスの差)により支配されることを示した。また,地形変化量に関して従来の平衝状態の漂砂移動を仮定した予測モデルと研究代表者らが提案している浮遊漂砂の非平衝性を考慮できる予測モデルの比較及び実験結果の再現性について検討した。その結果,非平衝性を考慮できる本予測モデルの計算結果の方が,より現実的な地形変化が予測でき,実験結果をよく再現できることを示した。 3.出口は,本地形変化予測モデルを用いて現地スケ-ルの航路を対象とし,現地で生じる航路埋没形状と副断面工法による航路埋没低減効果について検討した。その結果,副断面工法により航路埋没量が低減できること及び最適な副断面長さは,浮遊砂量フラックスの減衰距離により支配され,底質砂の粒径(沈降速度),水深及び流量によって決定できることがわかった。 4.Sucharitは,シャム湾北部の潮流分布を有限要素法により数値計算を行い,観測結果との比較からその適用性を検証した。 5.Sutatは,南北に延びるバンコック港航路の過去2年間の測深資料から,夏期は南西からのモンス-ンにより航路横断方向の漂砂移動が卓越し,雨期においては,チャオプラヤ河からの流砂による埋没が卓越することを示した。
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