研究分担者 |
孟 祥生 復旦大学, 日本研究センター, 副所長,副教授
曹 振威 復旦大学, 歴史学系, 副教授
劉 其奎 復旦大学, 歴史学系, 副教授
黄 美真 復旦大学, 歴史学系, 教授
頼 祺一 広島大学, 総合科学部, 教授 (50033494)
今永 清二 広島大学, 文学部, 教授 (60033502)
|
研究概要 |
平成4年度の研究は「交付申請書」に記載した調査研究計画に即して実施され,日本班の調査研究項目に関して言えば,おおむね順調に進展し,予期した以上の成果を得ることが出来た。主な調査研究項目を摘記する。 1.日清戦争の日本政府の対華政策と来日中国人留学生の量的推移と進路の把握。2.留学生予備教育の実施過程とその成果の検討3.討華文化事業の開始とその内容分析4.日本留学体験者の事跡調査,留学体験の整理(上海・北京・重慶・成都・武漢などで聞き取り調査を実施) 平成3年度に引き続き,最重点項目であった現地調査による上記「日本留学体験者の事跡調査,留学体験の整理は,研究協力者の多大な努力と中国側研究分担者の周到な事前調査及び収集資料によって,充実した成果を収めることが可能となった。とりわけ重慶・成都においては,日中戦争下(1931-1945)で抗日文化運動に深く関与した重要文化人らと会見,彼らを初めとする日本留学生の戦時下の思想・活動の一端が明らかにされた。今次調査から得られた新たな知見は,戦時下においてさえ,日本に親愛の情を抱き,日本和平を切望する留学経験者が多数存在したということである。 また,中国班の調査も確実に進展を見せ,未公開資料の探索・収集・分析などで優れた成果を挙げた。平成4年度の招聘者1名は,その一部を持参し,日本側研究者との間で3度にわたり協議・研究会を行なった。 なお,研究最終年度にあたる平成5年度は,派遣3名,招聘1名を予定し,研究のとりまとめ作業に全力を傾注する。
|