研究課題
目的 ドミニカ共和国における虚血性心疾患のリスクファクターに関する調査 対象と方法 サントドミンゴ市消化器病センターに勤務するドミニカ人143名を対象とし、血清総コレステロール(TC)、HDLコレステロール、血圧、喫煙習慣を調査した。成績 各年齢層におけるTCとHDLの平均値(mg/dl)、および高TC(≧220mg/dl)、低HDL(<40mg/dl)、高血圧、喫煙習慣の頻度(%)は表に示す通りである。考案と結論 TCとHDLは日本および欧米諸国と比較して低値の傾向が見られる。とくに、低HDLは全体の42%の高率に見られた。ドミニカ共和国の厚生省の死亡統計によれば、死因の10位以内に心筋梗塞、脳血管障害、心停止、心不全などの心血管病が含まれている。しかし、これまで、同国における虚血性心疾患による死亡率やリスクファクターに関する信頼すべきデータはない。今回の成績で、低HDLと高血圧がかなりの高率に見られ、このことが同国の虚血性心疾患の多発に関連している可能性がある。今後、さらに検討の必要がある。
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