研究課題/領域番号 |
03151077
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
高橋 利忠 愛知県がんセンター研究所, 副所長 (00124529)
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研究分担者 |
橋田 充 京都大学, 薬学部・薬剤学, 助教授 (20135594)
遠藤 啓吾 群馬大学, 医学部・核医学, 教授 (10115800)
八木田 秀雄 順天堂大学, 医学部・免疫, 助教授 (30182306)
益子 高 東北大学, 薬学部・衛生化学, 助手 (30157200)
今井 浩三 札幌医科大学, 1内, 講師 (60117603)
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キーワード | モノクロ-ナル抗体 / 抗体療法 / バイスペシフィック抗体 / ガングリオシ-ド抗原 / がん遺伝子産物 / 画像診断 / イディオタイプ抗体 |
研究概要 |
本研究班の第2年度の主たる研究成果は次の如くである。 1.急性リンパ性白血病関連抗原に対する抗体(CD10)と、マイトマイシンCとの結合体を作製し、ヌ-ドマウス移植系に於ける抗腫瘍活性を観察した。また、腫瘍特異抗原であるマウスTL抗原が移植拒絶抗原として働き、且つ細胞障害性T細胞を誘導することを観察している(高橋)。 2.YH206膵がん関連抗原に対する抗体(Ab1)(エピト-プはI糖鎖抗原)を免疫原として、抗イディオタイプ抗体(Ab2)を作製しており、一部の抗体はI糖鎖抗原と類似した抗原性を示すことを示した(今井)。 3.cーerbBー2がん遺伝子産物の細胞外領域に対する抗体を用いて、抗体ー抗がん剤(アドリアマイシン)結合体、並びに抗体修飾抗がん剤(アドリアマイシン)封入りポソ-ムを作製し、そのin vitro抗腫瘍活性を確認した(益子)。 4.ヌ-ドマウス移植系に於ける腫瘍集積性^<111>In, ^<131>I, ^<99m>Tcで標識した抗体(骨肉腫に対するOST1抗体等)のF(ab')分画を用いて、比較検討し、 ^<99m>Tcが一番優れていることを明らかにした(遠藤)。 5.負電荷をもつマイトマイシンCーデキストラン結合体、さらにヒト大腸がんに特異性をもつ抗体A7とマイトマイシンCの結合体を合成し、高い腫瘍蓄積性が得られることを観察した(橋田)。 6.成人T細胞白血病細胞にGD2が腫瘍関連抗原として出現し、発現にはHTLVー1ウイルスのp40^<tax>が関連していること、また発現にはβー1,4アルチルガラクトサミン転移酵素が関連していることを示した(古川)。 7.グリオ-マ関連抗原に対する抗体と抗CD3抗体とを組み合わせたバイスペシフィック抗体を作製し、LAK細胞とともに22例に局注し、LAK単独投与による3年生存率16.0%に比して、50.6%とより高い抗腫瘍活性を認めている(八木田)。
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