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1991 年度 実績報告書

核内癌遺伝子mafの機能と発現

研究課題

研究課題/領域番号 03152029
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

西澤 誠  (財)癌研究会, 癌研究所, 研究員 (30192248)

研究分担者 中山 裕之  東京大学, 農学部, 助教授 (40155891)
キーワード癌遺伝子 / 転写制御因子 / ロイシンジッパ-構造
研究概要

今年度は核内癌遺伝子産物Mafの認識するDNA配列を決定することに成功した。Maf遺伝子産物は細胞内で核に局在して存在することやC末端部分に存在するロイシンジッパ-構造などの構造上の特徴からその本体は転写制御因子であると考えられた。今回大腸菌でそのDNA結合ドメインのみを大量に産生し、これを用いてアフィニィティ-カラムおよびゲルシフト法とPCRを組み合わせた方法によりランダムなDNA配列から結合するDNAを濃縮し、塩基配列を決定した。決定された結合配列は13塩基対の長さであり、他のいくつかのロイシンジッパ-構造を持つ転写制御因子で報告されているように回文構造をとっていた。かねてからの懸案であった認識配列が決定されたことで今後の展開が期待できるようになった。現在はMaf遺伝子産物の転写活性化能を検討している。また決定された認識配列が比較的長いことを利用して、DNAデ-タベ-スから標的遺伝子の候補を検索したので、これらの候補が実際にMaf蛋白質で発現が制御されるかどうか検討中である。
今年度はさらにmaf関連遺伝子の解析が進み、特にmafKと新たに見いだされたmafFというふたつの関連遺伝子産物はcーMafの転写活性化ドメイント思われる部分を欠き、Maf産物の半分以下のアミノ酸残基数しか持たない構造をしていることが判明した。これらの産物もMaf産物と同じDMA配列に結合することは確認されたが、その構造からしてこれらは転写活性化の補因子としてあるいは抑制因子として機能すると予想された。特に転写抑制に働くとすれば生体ではいわゆる癌抑制遺伝子として機能していることも考えられ、現在これらの可能性に関して検証を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sadaaki Kawai: "Isolation of the avian transforming retrovirus,AS42,carrying the c-maf oncogene and initial characterization of its gene product." Virology.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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