研究分担者 |
飯尾 能久 京都大学, 防災研究所, 助手 (50159547)
大井田 徹 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022634)
鈴木 貞臣 九州大学, 理学部, 助教授 (00001850)
長谷川 昭 東北大学, 理学部, 教授 (40004460)
佐藤 魂夫 弘前大学, 理学部, 助教授 (40111223)
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研究概要 |
本年度は2年目であるので,主として各地域毎についての共同解析,総括的評価法の研究を進めた。各グル-プ,大学においては一次デ-タの総合処理,波形解析が進められている。国立大学観測網地震カタログの順次進められ,これに基づく内陸地震の発震機構の決定および標準方式による発震機構の表示方式の検討が行なわれた。これは将来我国における統一的な方式による発震機構の表示が各観測研究機関に採用されるきっかけとなるかも知れない。この点については全国マップグル-プと気象研究所との共同研究も行なわれた。 1)北海道,東北地方 北大,東北大,弘前大の共同作業により発震機構の総括的研究を行ない広域応力場と局地的応力場の差異について検討した。 2)関東地域とその周辺 房総沖を含む地域での太平洋,フィリピン海プレ-ト内および境界地震の発震機構の判別,比較を行った。 3)中部地域 地殻内地震とフィリピン海プレ-ト内の地震のかかわり合いについての研究を行った。 4)近畿・中国東部・中部北西部・大阪湾地域 多数の地震についての発震機構を求め応力場の情報を面的にカバ-するに足るだけの結果をえた。 5)紀伊半島地域 微小地震の配列の時空間フィルタ-による解析による潜在断層の検出を試みた。 6)四国地域 内陸地震とプレ-ト内地震のP軸がそれぞれ東西,および南北になる傾向がきわめて強いが,局所的な例外もありその検討を行った。 7)中国西部,九州北部地域 島原半島,雲仙岳周辺の地震活動,発震機構の詳細な研究を行った。中国西部ではフィリピン海プレ-トの折れ曲がりと地震発生機構からみた応力場の関係の研究を行った。 以上地域毎の応力場の詳細な変化と広域的な応力場の比較検討が行なわれ,内陸地震活動の総括的評価の基礎固めができた。
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