研究課題/領域番号 |
03201119
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
廣井 脩 東京大学, 新聞研究所, 助教授 (80092310)
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研究分担者 |
藤村 貞夫 東京大学, 工学部, 教授 (30010961)
船津 衛 東北大学, 文学部, 教授 (90047184)
岡田 弘 北海道大学, 理学部, 助教授 (40000872)
今本 博健 京都大学, 防災研究所, 教授 (20025943)
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キーワード | 避難 / 予警報 / 洪水 / 噴火 / 津波 / 地震火災 |
研究概要 |
本研究では、避難・予警報システムの向上がとくに要求される自然災害として(1)洪水と土石流、(2)噴火、(3)津波、(4)地震火災の4つをとりあげ、次のような研究を行った。 (1)洪水・土石流班は、全国3262の地方自治体に対し、自然災害の危険性、自然災害の被害状況と避難命令の発令状況、自然災害に対する防災活動などに関する郵送調査を実施し、洪水・土石流災害を含む自然災害に対する市町村の防災活動の実態を把握するとともに、現状の問題点などを分析した。(2)火山噴火班は、平成3年6月に発生した雲仙岳噴火災害をとりあげ、行政機関や報道機関・住民に対する聞き取り調査とともに、島原市・深江町の住民1000人に対し、火碎流の知識、臨時火山情報と火山活動情報の区別、流言蜚語の聴取と信頼度などに関するアンケ-ト調査を行い、火山災害時の情報伝達のあり方について多くの知見を得た。(3)津波班も雲仙岳噴火災害を素材に、島原半島対岸の熊本県熊本市・宇土市において、津波に対する住民意識、津波警報の伝達体制や避難誘導体制の実態と問題点について分析した。(4)地震火災班は、まず関東地震や福井地震など過去の地震火災の事例をとりあげ、体験者の手記や体験記録を収集し、そこに記載されている行動内容を分析考察することにより、避難行動特性およびそれを左右する情報特性を明らかにした。また、遠隔計測デ-タや空中写真のディジタル化による都市構成要素の危険度評価と、避難場所への避難経路の設計可能性についても検討を行った。(5)不特定多数施設班では、昭和53年の宮城県沖地震における仙台市、昭和58年の日本海中部地震における秋田市を選定し、不特定多数が集合する施設において、大地震発生時にパニックのような社会的混乱が発生するのかどうか、発生するとしたらどの程度の規模で起こるのかを、当時の経験者を対象に実証的に調査した。
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