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1991 年度 実績報告書

層間包接光触媒の合成と光化学的二酸化炭素固定

研究課題

研究課題/領域番号 03203203
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 次雄  東北大学, 工学部, 助教授 (90091694)

研究分担者 川村 邦男  東北大学, 工学部, 助手 (50204772)
奥脇 昭嗣  東北大学, 工学部, 教授 (70005320)
キーワード光‐化学エネルギ-変換 / 層間包接光触媒 / 層状複水酸化物 / 層状ニオブ酸カリウム / CdS / 超微粒子 / 水の分解 / 二酸化炭素固定
研究概要

二酸化炭素を光化学的に固定する人工光合成システムの開発を目的として、可視光で励起可能な小さなバンドギャップを有する半導体を層間化合物の層間に包接し、半導体の光触媒活性の向上および化学的安定性の改善を計った。陰イオン交換能を有する層状複水酸化物の一種である [Zno.7Al_<o.3>(OH)_2](CO_3)_<0.15>を熱分解しNaCl型亜鉛‐アルミニウム酸化物とした後、Cd(edta)^<2->水溶液と反応させ、Na_2水溶液と反応させることにより、CdSを包接した層状複水酸化物(LDH‐CdS)を合成した。また陽イオン交換能を有する層状ニオブ酸カリウム K_4Nb_6O_<17>の層間のK^+をCd^<2+>とイオン交換した後、H_2Sガスと反応させ、CdSを包接したH_4Nb_6O_<17>(H_4Nb_6O_<17>‐CdS)を合成した。また同様の方法により各々の層状化合物層間にCdSとZnSの混合物の包接も行なった。層間にCdS/ZnS混合物を包接したものが可視光照射下で優れた光触媒特性を示した。層間包接CdSは、厚み0.3nm以下の超微粒子であり、バルクのCdS(2.46eV)より大きなバンドギャップ2.6eVを有し、量子効果が認められた。層状複水酸化物に包接されたCdS/ZnS(LDH‐CdS/ZnS)、H_4Nb_6O_<17>に包接されたCdS/ZnS(H_4Nb_6O_<17>‐CdS/ZnS)および包接されていないバルクのCdS/ZnS(Unsupported CdS/ZnS)の光触媒能を可視光照射下における水からの水素生成速度で比較すると、ホ-ルスカベンジャ-としてNa_2Sを用いた時は、LDH‐CdS/ZnS〉Unsupported CdS/ZnS〉K_4Nb_6O_<17>‐CdS/ZnSの順であり、NH_2CH_2CH_2OHを用いた時は、K_4Nb_6O_<17>‐CdS/ZnS〉Unsupported CdS/ZnS〉LDH‐Cds/ZnSの順であり、ホスト層と反応基質との静電引力を増大させることにより光触媒能の向上が可能であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tsugio Sato,Kazyuya Mori and Akitsugu Okuwaki: "Photo‐catalytic Properties of CdS and Fe_2O_3 Incorporated into the Interlayer of Layered Niobate" Proc.Int.Symp.Chem.Fix.Carbon Dioxide. 365-370 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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