マウス胚性未分化細胞を用いる遺伝子トラッピング

1991 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 03206208
• 研究機関: 理化学研究所
• 研究代表者: 相沢 慎一 理化学研究所, 分子腫瘍学研究室, 副主任研究員 (60073011)
• キーワード: ジ-ントラップ / 神経発生 / ES細胞 / LacZ

研究概要

哺乳動物で初期発生・器官形成初期に役割を担う遺伝子、とりわけ神経発生に関わる遺伝子、を同定し、その機能解析のため変異を導入したマウス作出を同時に行うための遺伝子トラッピング法確立を試みた。
構造遺伝子領域に組み込まれた時のみマ-カ-遺伝子LacZが発現するよう工夫した導入DNAを構築し、これを生殖細胞分化能を有する培養胚性未分化細胞に導入、未分化状態、in vitro及びinvivoでの分化状態でマ-カ-遺伝子発現によりジ-ントラップ体を確認、キメラマウスを作成し神経系で特異的発現を示すものを同定した。ジ-ントラップベクタ-の改良によりジ-ントラップの確率をベクタ-導入体の約5%から約30%に迄あげることが出来、ジ-ントラップ体の約40%で神経系での特異的発現が認められた。
神経系へのジ-ントラップ体(N・GET)7クロ-ンについて、子孫マウス作成を作成し、ホモ体での変異について解析を進めているが、ホモ致死であることの確認されたN・GETー1について発生過程での詳細な発現解析を行うとともに、挿入部位遺伝子断片を単離し、遺伝子の解析を進めた。

研究成果

• [文献書誌] Hirabayashi,Y.et al: "The hicber incideuce of beuopoietic ueoplasus in letlolly inrodiated uice uepopeulaled with boneーwarrtn cells casryiuy to hecven Cーwyc aicigere." Exp.Heuatol.20. 167-172 (1992)
• [文献書誌] Hino,O.et al: "Hepatocarciuogenesis in tuausgenic wice couyiug olbceutuーpvometer SV40 Toutigen gene." Jpn.J.Concer Res.82. 1226-1233 (1991)
• [文献書誌] Li,H.et al: "Iu oztno puogressionーassociated cーHaーvas activatzan in ueoplostn bepatocefe biues as tablished Com SV40 T geveーbar bouing tuanagenic nice." Jpn.J.Concer Res.82. 4-7 (1991)
• [文献書誌] 古田 泰秀,相沢 慎一: "ES細胞でのジ-ントラップによる変異マウスの作成" 細胞工学. 10. 445-451 (1991)
• [文献書誌] 相沢 慎一: "新段階に入る哺乳動物の遺伝子操作" 科学朝日. 9. 18-19 (1991)
• [文献書誌] 八木 健,相沢 慎一: "変異固体によるチロシンリン酸化酵素の遺伝的解析" 実験医学. 9. 1010-1017 (1991)
• [文献書誌] Yagi,T.et al: "Geenetie Iuterueatron in Diseases with Uukntun Ethiolgy:Hauologaes vecou biuation at cーfyn gene." Elsuear, (1992)
• [文献書誌] Ikawa,Y.et al: "Geuetic Interveatzon in Piseases with Elhdology:Seaicl for geues coopeiating with SFFUーgp55 in erythvoleakoial" Elsveier, (1992)