研究分担者 |
吉永 秀一郎 農林省, 森林総合研究所, 研究員
増田 耕一 東京大学, 理学部, 助手 (30181647)
武内 和彦 東京大学, 農学部, 助教授 (90112474)
篠田 雅人 東京都立大学, 理学部, 助手 (30211957)
近藤 昭彦 東京都立大学, 理学部, 助手 (30201495)
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研究概要 |
重点領域研究[原環境の復元]班の研究目的は,人間の土地利用によって失われてしまった自然環境を[数値地図]を用いたシュミレ-ションによって,推定・復元しようとするものである. この研究に用いる材料は植生・気候・水文・土壌・地形・土地利用・人口などに関する数値地図であり,これらのデ-タを国土地理院・国土庁・気象庁・環境庁・農林省・総理府などから入手し研究に使いやすいようにファイル加工を行いデ-タベ-ス化を行った.これらのデ-タを処理するため,ファイル操作,各種統計処理,表示/出力,ラスタベクタ変換(特に流域処理,DEM作成など)のためのソフトウェアの開発が行われた(野上). 本年度は特に調和計算によって日値の気候値メッシュマップを作成し,それに基づく気候指標デ-タの整備も重点的に行われた(野上).そのほか降水量(篠田)や蒸発量(近藤)などに関する研究も行われた.以上のようにして整備されたデ-タは公共機関が作成した既存数値デ-タと共に,また関連する公募研究班が作成するデ-タと共に,この研究のゴ-ルであるシミュレ-ションの基礎的デ-タとして用いられることになる. これまでに整備したデ-タベ-スを用いた具体的な研究としては,土地利用の自然立地条件を明らかにする研究(野上),潜在自然植生を推定する研究(武内班),潜在的土壌タイプの分布に関する研究(吉永)などが行われた.さらにこの班の研究計画を発展させ,地球規模でこの問題を扱うときに必要なデ-タの吟味や方法論的な研究も行われた(増田).以上の研究成果はこの重点領域研究の総轄班が発行した[近代化による環境変化の地理情報システム]平成3年度総合報告書(I)(1992,立正大学)に7編の論文として収録されている.その他の研究成果は関係する学術雑誌に3編の論文として掲載されている.
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