研究課題/領域番号 |
03228127
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
折橋 徹彦 関東学院大学, 法学部, 教授 (60064078)
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研究分担者 |
寺崎 康博 長崎大学, 教養部, 教授 (90136622)
松田 苑子 清泉女子大学, 文学部, 教授 (30100986)
永山 貞則 早稲田大学, 政経学部, 教授 (60208056)
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キーワード | 高度技術社会 / 職業別行動様式 / 研究者調査 / 生活時間 / 教育時間 / 研究時間 |
研究概要 |
本研究は、現代の高度技術社会における専門的・技術的職業者、特に研究者の生活時間を実態調査によって明らかにするものである。まず、「国勢調査」および「社会生活基本調査」の既存デ-タを分析する作業から始め、この10年間で研究者や技術者を含む専門的・技術的職業者が急激に増大していることが明らかにされた。また、これらの人々の生活行動および時間使用が他の職業従事者と際立って異なることを検証した。 さらに、専門的・技術的職業者、特に研究者の生活時間の実態を明らかにするために、全国の大学教員を中心に有為抽出した約400名余りを対象に生活時間調査を行った。これは、より本格的な調査を行うためのパイロット調査である。 回答者は教授51名、助教授・講師41名、助手18名、その他11名であった。分野別では、人文17名、社会38名、工学41名、その他25名である。研究者の1日の生活時間は、仕事490分、睡眠428分、通勤90分、テレビ・新聞71分、身の回り55分などで、仕事時間は8時間10分と一般有業者よりも長いが、趣味・娯楽は短くなっている。1日の生活のリズムを見ると、通勤時刻は講義日では8時30分、研究日では9時である。帰宅時刻では、午後6時30分と9時過ぎの二つのピ-クがある。属性別にみると助手は仕事時間が長く、年齢が高くなると仕事の時間が減少する傾向にある。 研究者の仕事時間の配分を教育時間、研究時間、その他の時間の3種類に区分すると、仕事時間の構成は教育時間38%、研究時間38%、その他24%であった。教育時間は助手、助教授、そして教授の順に短くなる。世代別にみると50歳後半は会議・打ち合わせが長くなる。文系と理系では、理系が教室単位の教育・研究の分業体制ができているのに対して文系では教育・研究は個人中心に進められていることが明らかになった。
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