研究課題/領域番号 |
03230116
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
梅原 猛 国際日本文化研究センター, 研究部, 所長 (60046357)
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研究分担者 |
中路 正恒 京都造形芸術大学, 芸術学部, 助教授 (40188941)
鷲田 清一 関西大学, 文学部, 教授 (50121900)
岩田 慶治 大谷大学, 文学部, 教授 (60016615)
木村 尚三郎 東京大学, 名誉教授 (80012269)
河合 雅雄 日本モンキーセンター, 所長 (10027477)
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キーワード | 文明のパラダイム / 自然観 / 地球環境 / アイヌ / デカルト |
研究概要 |
本研究の目的は地球環境の変動と文明の盛衰の最新の研究成果と地球環境破壊の最も深刻な現状の理解の上にたち、自然と人間が共存可能な新たな文明のパラダイムを構築するところにある。 平成3年度は「アイヌの生活環境と生命哲学」、「西洋の自然観と地球環境問題」、「東洋の自然観と地球環境問題」について、調査研究を実施した。 平成3年8月6日ー9日の間、北海道にて藤村久和氏、葛野辰次郎氏のゲストをまじえて、「アイヌの生活環境と生命哲学」についてのシンポジウムと調査研究を実施した。アイヌ文化では森林を多様に利用するとともに、その再生を考え無駄なく利用する。こうした精神のなかに未来の人類文明の哲学として、かえるみるべきものを発見した。 平成3年10月28日に京都市にて藤沢令夫氏、安藤正人氏、中川純男氏らをゲストにむかえて「西洋の自然観と地球環境問題」についてシンポジウムを開催した。デカルト主義の克服が中心課題として議論され、今日の地球環境の危機の源泉がどこにあるのかについて、相当に明確な理解をえることができた。 平成4年3月26日ー27日に京都市にて立川武蔵氏、片倉もとこ氏、加地伸行氏、福永光司氏らをゲストにむかえて「東洋の自然観と地球環境問題」についてシンポジウムを開催した。東洋の祖先崇拝をはじめその風土のもとに育成された自然観が、現代の地球環境問題解決のために、大きな役割をはたし得ることが明白になった。
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