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1991 年度 実績報告書

新規高活性ホスホランの開発と利用

研究課題

研究課題/領域番号 03233225
研究機関九州工業大学

研究代表者

南 享  九州工業大学, 工学部, 教授 (10029134)

キーワード縮環クマリン / 縮環クロメン / カンナビノ-ルカルボン酸 / 単環モノテルペン / メンタン誘導体 / エン反応
研究概要

本研究は活性な5価リン化合物であるホスホラン中間体を活用する有用物質の簡便合成法の開発を目的としている。 本研究では次の2つのテ-マについて研究を行った。
1. 3,4ー縮環クマリンおよび3,4ー縮環クロメンの合成
開発したαーホスホノーrーブチロラクトン類(1)と0ーヒドロキシアリ-ルアルデヒド(2)との反応は、3ー(2ーヒドロキシエチル)クマリン(3)を定量的に与えた。 (3)より1工程でブロモエチルクマリン(4)を,3工程でブロモエチルー2,2ージメチルクロメン(5)を合成した。 電子吸引基を有するオレフィン,イミン,アゾ化合物等の親ジエン存在下,(4)および(5)を3級アミンと加熱することにより、位置特異的に[2+4]ミクロ付加体である3,4ー縮環クマリンおよび3,4ー縮環クロメンを得た。 本合成手法を用いることにより、容易にテトラヒドロカンナビノ-ルー10ーカルボン酸エステルの合成に成功した。 開発した本合成手法はジエノフィルを変化させるだけで、種々の炭素環および複素環縮環クマリンおよびクロメンが自由に合成出来るところから、極め有用であると言える。
2. ビニルリン化合物を利用するテルペン関連化合物の合成
シトロネラ-ルとホスホノ酢酸エステルとのKnoevenagel縮合反応により、ビニルホスホナ-ト(6)を良好な収率で合成した。 (6)をエチルジクロルアルミ触媒存在下、分子内エン反応を行ったところ、3ー位にホスホノ酢酸エステル基を有する単環テルペンの8ーメンテン(7)が立体特異的に高収率で得られた。(7)とパラホルムアルデヒドとのWittigーHorner反応により、1,5ージエン(8)を好収率で得た。 (8)を同様にルイス酸触媒で処理すると、エン反応を経て、官能基を有する二環性テルペン関連化合物が容易に合成出来ることを見出した。 本合成手法は官能基を有するテルペン関連化合物の合成に極めて有用であると言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Minami,Y.Matsumoto,S.Nakamura,S.Koyanagi,M.Yamaguchi: "3ーVinylcoumarins and 3ーVinylchromenes as Dienes.Application to the Synthesis of 3,4ーFused Coumarins and Chromenes" J.Org.Chem.57. 167-173 (1992)

  • [文献書誌] Y.Okada,T.Minami,T.Yamanoto,J.Ichikawa: "A Novel Type of Chiral Diphosphine Ligand,transー2,3ーBis(diphenylphosphino)ー1ーmethylー1ーcyclopropanecarboxylic Acid and Asymmetric Allylic Alkylation by the Use of Its Palladium Complex" Chem.Lett.(1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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