本研究におけるインタフェ-ス設計へのアプロ-チは、関係すなわち制約概念を基にし、制約論理プログラミング言語を用いてオブジェクト間の関係を宣言的にプログラミングするというものである。前年度は、幾可的関係を処理する制約論理プログラミング言語Tritonを開発し、インタフェ-ス設計を2次元図形のレイアウト問題とみなして、図形を自動配置する方法を示した。本年度は3次元図形を扱えるような制約論理型言語ICL(Integrated constraint Language)を開発し、より高度な問題としてロボット作業環境の構築を取り上げ、制約論理プログラミングによるインタフェ-ス設計の有効性を明らかにした。 ICLの機能は以下のようである。 1.階層制約、条件制約、OR制約といった特殊な制約に対する評価機構 2.ベクトル演算、行列演算の制約評価機構 3.座標系演算(同次座標系表現)の制約評価機構 4.部分項、自由変数 5.関係表現 6.制約伝播の制御機構 ICLを用いることにより、以下の成果が得られた。 1.関係のみの記述であるためプログラムが簡潔である。 2.部分変更の際のユ-ザ-の負担を軽減する。 3.オブジェクトの再利用、再定義が容易である。 4.プログラムからオブジェクト間の関係を容易に理解できる.
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