研究概要 |
平成3年度には2回の総括班の研究会のほか,本研究班の研究会1回が開催され、研究の進捗状況の報告と討論が行はれた。以下、その研究経過を要約する。美浜(大同工大)はCaF_2学結晶中のCaSe,MgO中のCaF_2およびM_oS_2中のAuクラスタ-の作製と構造評価を行った。西田(名大)は膜厚150mmのA15型W膜の構造を研究している。新井(筑波大)はGeO_2に担持されたGaSおよびCaSeの光学的性質の研究を通じて、サイズ量子効果をしらべている。後藤(東北大)はメゾ粒子に特有な大きな3次の非線形感受率の原因を超高速分光法によりしらべる目的の装置を作製している。伊藤(東北大)は励起子の緩和過程による光学非線形性の研究のため、フェムト秒レ-ザ-分光装置の整備を行っている。仁科(東北大)はメゾ粒子の電子物性の解明のため、電子エネルギ-損失分光、走査トンネル顕微分光装置の製作・調整を行った。粕谷(東北大)はサイズの揃ったメゾ粒子の測定を対象にして、高速イオン又はレ-ザビ-ムスパッタリング装置と質量選別器を組合せたメゾ粒子ビ-ム発生装置を作製している。木村(姫路工大)は光による超微粒子の接触状態の制御のための光吸収スペクトル系、超微粒子製造装置の組立を行っている。西川(東工大)はクラスタ-の構造とその電子状態を研究する目的で、Si表面上のGe粒子の構造およびM_o上のSiの構造と電子状態をしらべた。高柳(東工大)は高分解能電子顕微鏡法を用いてSi微粒子の構造を観察し、液相と固相の間に中間相が存在していることを見出した。望月(日大)はガス蒸発法において時間分解分光測定を用いて、クラスタ-形成に至る電子状態の遷移をAg,Na,Cuについてしらべた。
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