研究課題/領域番号 |
03250202
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松岡 正浩 東京大学, 物性研究所, 教授 (10013476)
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研究分担者 |
馬場 基芳 東京大学, 物性研究所, 教務職員 (60159077)
久我 隆弘 東京大学, 物性研究所, 助手 (60195419)
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キーワード | スクイ-ズド状態 / パラメトリック増幅 / 広帯域圧搾 / 非線型結晶 / 量子雑音 / 干渉計 |
研究概要 |
進行波型パラメトリック増幅によって、広帯域にわたる真空場のゆらぎの大きな圧搾を行うことを目標として、前年度までに行ったBazNaNb_5O_<15>結晶における実験につづいて、次の項目の実験的研究を行った。 1.Mgoをド-プしたLiNbO_3結晶によるスクイ-ジング 2.KNbO_3結晶によるスクイ-ジング 3.3倍の長さ(15mm)のKNbO_3結晶によるスクイ-ジング 4.励起光をパルス圧縮したスクイ-ジング 第1の実験では、非線型感受率はBaNaNbO_3の1/3であるが、長い結晶が得られたので、相互作用長を長くとれる。第2の実験では、結晶の光による損傷が起りにくいので、最も大きな入力を入れることができる。これらの実験結果を列挙すると次のようになった。 非線型結晶 Ba_2NaNb_5O_<15> MgO:LinbO_3 KNbO_3 励起光の強度 2.5 1.6 10 MW/Cm^2 結晶の長さ 5 19 5.8 mm 量子雑音圧搾量 -1.2 -1.25 -1.8 dB この実験のKNbO_3で得られた圧搾量-1.8dBは世界的に見て2番目に大きな量である。 第3の実験では、位相整合をとるため180℃の高温に上げたところ結晶の温度が不均一になり、マルチドメインになって使用不能となった。 第4の実験では、パルス圧縮が不完全で、未だ良い圧搾が得られていない。これらの実験は今後も継続の予定である。 来年度は、これまでのスクイ-ジングの実験と干渉計を組合せ、干渉計の感度の向上を確かめる実験を行う予定である。
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