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1991 年度 実績報告書

HU蛋白質・DNA複合体の構造とそのPinetics

研究課題

研究課題/領域番号 03259203
研究機関東北大学

研究代表者

新村 信雄  東北大学, 理学部, 助教授 (50004453)

キーワードHU蛋白質 / DNA結合蛋白質 / X線小角散乱 / 中性子小角散乱
研究概要

原核細胞のDNAは自身の細胞の長さの数100倍の長さを持っていることから何らかの規則的な高次構造をとっていると考えられる。 大腸菌核様体にあるHU蛋白質が、その役割を担っていると思われ,HU蛋白質とDNAの複合体の立体構造決定は、原核細胞のDNA複製,転写等の機能の理解に重要な意味を有している。
1.HU試料の大量培養と抽出・精製
Bacillus Stearothermophilusを大量培養し,約60mgのHU蛋白質を抽出・精製することができた。 但し.大量培養はPHの調整が重要で、今後はそれを調整しながら,培養可能な大量培養槽の確保が必要である。
2.HU蛋白質に結合させるDNAの合成
HU蛋白質に結合させる20塩基対を有するダブル・ストランドDNAも合成した。 両端をCGとし.中央部はATを豊富なものにした。
3.HU蛋白質の水溶液中での構造
単独のHU蛋白質を水溶液とし、X線及び中性子小角溶液散乱より、構造決定を行った。 (1),HU蛋白質は,水溶液中で凝集しやすい。 (2),HU蛋白質の回転半径の濃度(2.0mg/ml〜8.0mg/ml)依存性を求めてみると、18.0Å〜19.1Åまでの範囲に入る。 (3),X線及び中性子小角散乱による両方の結果が大変良く一致した。 (4),HU蛋白質の結晶構造解析(HU蛋白質が二量体を形成している。)の結果を仮定し.回転半径を計算すると、18.4Åとなる。また単量体(結晶中で実現している一方の分子を取り除いたモデル)で計算してもほぼ同様な値となる。但し、水溶液中で分子の疎水面が表面に出ることは考えられないので,HU蛋白質は水溶液中で二量体として存在すると結論づけられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田中 伊知朗: "DNA結合蛋白質HUの水溶液中での構造" 日本生物物理学会誌(第29回年会講演予稿集). 31. S84-S84 (1991)

  • [文献書誌] 新村 信雄: "中性子小角散乱によるHU蛋白質・DNA複合体の構造研究" Proceedings of the Workshop on Newtrons in Biology at KENS. 56-59 (1991)

  • [文献書誌] I.Tanaka: "Solution Scattering Study of Bacterial Histone ‐like Protein HU and DNA Complex." 8th Yokohama Forum for the 21st Century International Symposium on Molecular Structure. 83-83 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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