研究概要 |
本研究の目的はマウス・ヒトなど哺乳動物における遺伝子機能を解析する上で,今後必要とされる遺伝子タ-ゲティングなどの方法をより容易なものにするため、マウスなどの動物細胞での高頻度組換え系を確立することである。このため既に真核細胞で相同組換えに関与することが明らかにされているS.cervisiaeのRAD51,RAD52遺伝子とホモロジ-をもつマウス遺伝子を単離し、マウス細胞で強制発現させる系を作成する。 我々はS.cerevisiaeのRAD51,RAD52遺伝子のコ-ディング領域をDNAプロ-ブとして用い、サザンブロット解析を行い、その結果、RAD51については弱いバンドを1ー2本認めた。しかしRAD52についてはコ-ディング領域のN末端側を用いてもC末端側を用いてもプロ-ブがマウスDNAと強くハイブリダイズし、特定のバンドは見られなかった。RAD51をプロ-ブにしてマウス(129/Sv)ゲノミックライブラリ-より前述のバンドのクロ-ニングを試みたが、バックグラウンドが高く、ポジティブ・クロ-ンは得られなかった。今後、washの条件を検討すると共に、S.pombeから得られたRAD51に相同なDNAをプロ-ブとして用い、マウスゲノミック・ライブラリ-をスクリ-ニングする予定である。
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