• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

血管平滑筋収縮制御に於けるアクチン結合タンパク質、カルポニンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 03268110
研究機関愛媛県立医療技術短期大学

研究代表者

竹内 喜久子  愛媛医療技術短期大学, 臨床検査学科, 助教授 (60206943)

研究分担者 荒田 敏昭  大阪大学, 理学部, 助手 (70151165)
日和田 邦男  愛媛大学, 医学部, 教授 (00108391)
キーワードカルポニン / トロポミオシン / アクチン繊維 / 血管平滑筋
研究概要

ニワトリ砂嚢平滑筋から単離された細い繊維構成タンパク質、カルポニンはアクチン、トロポミオシ、カルモジュリンと結合し、骨格筋トロポニンーTと免疫的交叉性をもっている。我々はすでに坑ニワトリ砂嚢カルポニン抗体を用いた間接蛍光抗体法により、ウシ大動脈平滑筋の初代培養細胞でカルポニンはアクチン繊維上に存在していることを示した。本研究では、アクチン繊維上にあるカルポニンのアクチン、トロポミオシン分子との分子間配置を調べるために、これらのタンパク質とのカルポニンとの結合の状態を電子顕微鏡で観察した。
ウシ大動脈から調製したカルポニンはSDSーゲル上ではニワトリ砂嚢カルポニンと同じ分子量の34kDaで、抗砂嚢カルポニン抗体と交差した。動脈カルポニンをウサギ骨格筋Gーアクチンに加えても、繊維状アクチンはあまり観察されないが、Fーアクチンに加えるとアクチンの大きな束が形成され、カルポニンのアクチン重合活性よりも架橋活性が非常に強いことが示された。トロポミオシンやミオシンによりカルポニンの重合活性は影響されなかった。また、カルポニンは高イオン強度下では70ー150Aのロッド状の単量体で、低イオン強度下では200ー300Aの球状の重合体で存在し、動脈トロポミオシン分子の一方の端に結合しているのが観察された。
これらの結果からカルポニンはアクチン繊維を束ねることによる細胞骨格を構築するだけではなく、アクチン繊維をとうしてアクチンーミオシン相互作用に影響をおよぼし、平滑筋の収縮制御に重要な役割を果たしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kikuko,Takeuchi: "Coーlocalization of immunoreactive formes of calponin with actin cytoskereton in poatelets,fibroblasts,and vascular smooth muscle." J.Biochem.109. 311-316 (1991)

  • [文献書誌] Kikuko,Takeuchi: "Production of plateletーlike particles by a human meqakaryoblastic leukemia cell line (MEGー01)." Exp.Cell Res.193. 223-226 (1991)

  • [文献書誌] Kikuko,Takeuchi: "Calponin in bovaine aorta smooth muscle." Jap.J.Pharmacol.4月号. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi