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1991 年度 実績報告書

大動脈内皮傷害の発生に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03268228
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

住吉 昭信  宮崎医科大学, 医学部, 教授 (80038695)

研究分担者 丸塚 浩助  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00239154)
浅田 祐士郎  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (70202588)
キーワード内皮傷害 / 血栓 / 高脂血症 / 内膜肥厚
研究概要

1.ウサギの上行大動脈に、頚動脈よりポリエチレンチュ-ブを挿入し、上行大動脈に壁在血栓を作成し、壁在血小板血栓から放出される物質が、下流域の下行胸部および腹部大動脈内皮細胞を傷害するかについて検討した。また高脂血症がどのような効果をもたらすかについても検討した。
内皮細胞が傷害されるとその細胞を修復、置換するために内皮細胞の増殖がおこる。それをトリチュウムチミジンで標識し、その数を数えると内皮細胞傷害を定量化できる。GroupIはコントロ-ル群,GroupIIは上行大動脈に血栓を作った群,GroupIIIはコレステロ-ル食群,GroupIVは血栓を作り、コレステロ-ル食を投与した群である。血栓群,コレステロ-ル食群では明らかにコントロ-ルに比しチミジンでの標識率が高く、血栓から放出されるもの、加えて高脂血症もまた内皮を傷害することが示された。
2.ウサギの大動脈内皮細胞をバル-ンカテ-テルで広範に剥離し、その修復過程において、新生内皮の修復,および内膜肥厚への関与について検討した。
内皮の剥離した部には血小板の粘着・凝集がみられ、24時間以内に同部の中膜内層の平滑筋細胞の増殖が起こり,やがて内膜の細胞線維性肥厚が形成される。時間の経過につれて、新生内皮で被覆された部と中心の内皮で覆われない部が区別できる。内皮の被覆を欠く部に比して、再生内皮によって覆われた部の方が内膜肥厚の程度が強かった。このことは新生内皮は活性化された状態にあり、内皮細胞由来増殖因子の産生・放出,さらに内皮はマクロファ-ジの粘着蛋白を発現し、内皮下への侵入を促進している,などの可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yujiro Asada: "Replication of endothelial cells and smooth muscle cells induced in vivo by hypercholesterolaemia and materials released from plateletーrich white thrombus" Journal of Pathology. 166. 69-75 (1992)

  • [文献書誌] Atsushi Kisanuki: "Contribution of endothelium to intimal thickening in normoーand hyperchlesterolemic rabbits" Arteriosclerosis and Thrombosis.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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