研究課題/領域番号 |
03301011
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山本 多喜司 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30033541)
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研究分担者 |
高橋 鷹志 東京大学, 工学部, 教授 (20024234)
佐古 順彦 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10000069)
南 博文 広島大学, 教育学部, 助教授 (20192362)
浅井 正昭 日本大学, 文理学部, 教授 (70058915)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 環境心理学 / 高齢者施設 / 居住環境 / 高齢者 / 居住環境評価 / 居住環境計画 / 環境移行 |
研究概要 |
高齢者の居住環境は高齢者の心身機能と心理的ニーズに対応すると同時に、そこで提供されるサービスや介護に適切な物理的構造をもって整備されなければならない。加齢と老化に対応した快適な居住環境の整備は、高齢者と彼らをめぐる環境の相互作用を最適にするという観点から客観的なデータに基づいて行われる必要がある。 本研究は心理学と建築学の研究者が協力して、種々の老化の程度にある高齢者に最も適した居住環境を計画するための基本的条件を明確にすることを目的として、次の5つのサブテーマで行われた。 1.高齢者居住施設における居住者の生活領域形成に関する研究 2.特別養護老人ホーム居住者の個人の生活の場に関する職員の意識 3.高齢者居住環境評価尺度の作成 4.高齢者の外出行動に関する研究 5.都市再開発に伴う高齢居住者の生活世界の再体制化と心理社会的適応 第1の研究では、「生活領域の場」という視点から、シルバーピア、軽費老人ホーム、養護老人ホーム、特別養護老人ホームのprivate zoneとpublic zone、人と物の関係、空間の意識を比較した。第2の研究では、特別養護老人ホームの職員が居住者の「生活の場」を日々の介護の中でどのように認知しているか、職員と居住者の意識のズレを明らかにした。第3の研究では、高齢者居住環境評価尺度は高齢者の置かれている環境条件によって異なった尺度を用意すべきことを指摘した。第4の研究では、高齢者が心身の機能レベルや居住形態に応じて近隣地域へどのような外出行動をしているかを明かにし、第5の研究では、都市再開発による居住環境の変化に、高齢者がいかに対応しているかを「生活世界」の再体制化という観点から心理社会的に考察した。これらの結果は高齢者の居住環境の計画に有効である。
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