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1991 年度 実績報告書

高度資本主義社会における「都市=農村」関係の理論的実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03301019
研究機関成蹊大学

研究代表者

安原 茂  成蹊大学, 法学部, 教授 (70054286)

研究分担者 大沢 善信  金沢大学, 教育学部, 助教授 (10213688)
京谷 栄二  長野大学, 産業社会学部, 助教授 (90195397)
大野 晃  高知大学, 人文学部, 教授 (00117003)
宮川 実  東京女子大学, 文理学部, 教授 (40086319)
島崎 美千子  日本福祉大学, 経済学部, 教授 (60076180)
キーワード高度資本主義社会 / レギュラシオン理論 / ポスト・フォ-ディズム / 都市=農村関係 / 都市・農村の地域的連結 / 社会単位としての地域
研究概要

本年度の研究は研究課題を大きく2つの分野にわけて進められた。ひとつは高度に発達した現代資本主義社会の、経済構造,社会構造上の特質を把握するための理論的視点をめぐる文献・理論研究である。この問題については5回の研究会において常にとりあげられ,報告,討論された。これらの報告討論のなかで,1990年代の資本主義社会の特質を資本の蓄積形態,ME革命とも称されるハイ・テクノロジ-の技術水準大衆の消費需要形態などの視点から検討されるベきことが確認され、これらの点にづいて、いわゆるレギュラシオン理論におけるポスト=フォ-ディズム論の検討がおこなわれた。また、ウォ-ラ-シュテインの世界システム論の検討も進められた。このような世界システムとしての資本主義の構造変容のなかで、都市・農村関係についても、対立関係に力点をおく視点から、両者の連結関係に力点をおく視点への転換が求められることが指摘された。またこれらの検討のなかで,都市=農村関係をひとつの国民社会のなかで一般的にとらえることが反省され,国民社会内における、都市=農村の地域的連結(国民社会の地域化単位としての)の重視と、都市=農村関係のボ-ダ-レスなレベルにおける関係(いわゆる南北問題とも関連する)への注目が共通認識として形成・展開された。第2の分野は以上の視点にもとづく、日本国内での主題にかかわる実証的資料の収集と分析である。実態調査は、新潟市周辺、木曽川流域の都市、農村、高知呆山村を中心とする山村地域などについておこない、資料収集、ヒアリングを行った。また、国勢調査,農水省農業集落カ-ドなど、既存統計の整理、分析をおこなった。これらの地域における、都市=農村連結社会の究明が、今後の課題となることがあきらかになった。なお、これらの地域社会圏と、徒来展開されてきた広域市町村圏との比較研究も今後の課題となることが確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 安原 茂: "文化と地域社会ー地域文化の問題状況ー" 「行政システケ研究」. 17巻(1号). 2-13 (1990)

  • [文献書誌] 安原 茂: "農民工と兼業農家" 宇野重昭,未通革編『農村社会の近代化と内発的発展論』第10章(国際書院刊). 458-478 (1991)

  • [文献書誌] 島崎 美代子: "ME革命と地域システム" 「日本福祉大学社会科学研究所年報」. 第5号. 136-154 (1991)

  • [文献書誌] 大野 晃: "山村高齢化と限界集落" 「経済」. 327巻. 55-71 (1991)

  • [文献書誌] 京谷 栄二: "ポスト・フォ-ディズム段階の労働過程論爭ー日本的労働過程のフレクシビリティとは何かー" 「長野大学紀要」. 第13巻(2・3号). 29-47 (1991)

  • [文献書誌] 大沢 善信: "都市と政治" 大沢善信他共著『シテイ・ライフの社会学』第5章(時潮社刊). 139-171 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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