研究分担者 |
若松 昭彦 国立特殊教育総合研究所, 精神薄弱教育研究部, 研究員 (70230919)
中村 均 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 主任研究官 (00106155)
増田 良介 東海大学, 工学部, 教授 (70157212)
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (40000294)
岡本 敏雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60125094)
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研究概要 |
本年度の研究においては、「顔画像」の類型化と基本表情の同定のため障害児および「健常児」の表情のサンプリングを行い、7種の基本表情(中立,驚き,恐怖,嫌悪,怒り,幸福,悲しみ)の分類を確認した。 続いて,7種の顔の表情の別に多数の三角パッチで近似した「ワイ-ヤフレ-ム・モデル」手法と下位のユニットから上位の層へ信号が伝播してゆく「ニュ-ラルネット」構造の数式を導入して,コンピュ-タ・ディスプレイ上に表出させることに成功した。顔の表出部位点の増加を図る際には,C,E・IZARDのMAX(Maximally Discriminative Facial Coding System)解析が役立った。さらに,2次元のディスプレイ上にも,CG(コンピュ-タ・グラフィック)技法を活用して3次元に類似した表現になるよう工夫を加えると共に,プロトタイプではあるが,小型ロボットと連動した立体的顔画像の提示も実現したところである。 障害児の顔画像への反応としては,パタ-ン評価分析の結果,各基本表情とも,目・口と並んで,眉の動きが重要な手がかりとなっていることが示され,教育的応用への可能性が強く示唆された。また,ケ-スによっては「恐怖」の表情を「幸福」の表情へ,またはその逆の錯誤をする場合もあり,特に,教師の顔画像の役割の重要性も示された。
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