研究課題/領域番号 |
03301039
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 国立特殊教育総合研究所 |
研究代表者 |
詫間 晋平 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 研究部長 (20012552)
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研究分担者 |
若松 昭彦 国立特殊教育総合研究所, 精神薄弱教育研究部, 研究員 (70230919)
原 文雄 東京理科大学, 工学部, 教授 (90084376)
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学部, 教授 (40000294)
岡本 敏雄 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60125094)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 顔表情 / フェイシャル・エキスプレション / 基本感情 / 心理モデル / 小型ロボット |
研究概要 |
「顔表情」の構成に関しては、心理学的系譜より7種の基本表情(驚き、恐怖、嫌悪、怒り、幸福、悲しみ、中立)に分岐カテゴリーを設けた。さらにロボットの線形心理モデルの数理式を作成した。この教理式(第1章参照)に各種のパラメータを代入した結果「疑惑」「冷淡」のサブカテゴリーを追加した。表出部位の変化についても、現在の眉、目・口を主体としたものから鼻、頬、額などの付帯要素をより重く強調した。 これらは各種のワークステーションを駆使してCRT上の2次元表示を可能とした。さらに基本表情の認識に関しては音声の附加が相乗的に大きな役割を果たすので、低音(警告)高音(喜び)などを中心として表情の表出と音声の同時提示に配慮した。 先のCRT上の2次元画像にポリゴン(多角体)、ワーヤフレーム構造を導入し、「顔表情」の基本的枠組への変則規則を加味した「顔面動作符号化システム」を開発して、さらに材料工学技術を応用した人工皮膚を添付した小型の「顔表情」ロボットの3次元動作モデルの製作に到達した。(本体については機械学会誌に投稿中である。) 教育的応用に関し、障害児にあっては例えば「恐怖」の表情を「幸福」のそれに錯誤したりするケース等がデータとして得られたので、「顔表情」の特微のプライミング、先入観、背景など環境条件等に細心の注意を払う必要性が判明した。本研究によって「顔表情」の機械制御を通じて、高度コンピュータによる人間(ヒト)の「認知」「学習」の機序の解明への客観的手法に端緒を得たと考えられる。
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