研究課題/領域番号 |
03301045
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川勝 賢亮 九州大学, 文学部, 教授 (70037000)
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研究分担者 |
平勢 隆郎 九州大学, 文学部, 助教授 (30144645)
幸 徹 九州大学, 教養部, 教授 (90044370)
畑地 正憲 山口大学, 人文学部, 教授 (50036993)
紙屋 正和 福岡大学, 人文学部, 教授 (20089915)
町田 三郎 九州大学, 文学部, 教授 (20005747)
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キーワード | 東アジア / 生産と流通 / 構造的連関性 / 中国 / 日本 / 九州 / 朝鮮 / モンゴル |
研究概要 |
本年度においては、昨年度にひき続き、東アジアにおける生産過程に関連する諸問題と流通過程における諸問題とを、それぞれの特徴特色を具体的に検討しながら両問題の相互の関連を明らかにすることを目的とした。 その際、下にあげた二つの留意事項を共同研究者相互の共通認識として確認した。まず第一に、中国を中心としつつも広くモンゴル・朝鮮・日本(とりわけ九州)といった東アジア全体に視野を広げ、それぞれの社会構造の差違を念頭に置き、生産と流通の両者のあり方がいかなる変容を見せていたかという点。 そして第二に、「生産と流通」の問題を社会経済史的な枠組みでとらえることなく、制度史・政治史・文化史、さらには考古学といった諸方面からもアプローチを行ない。当該地域の人間が生みだした有形無形の生産物とその移動流通の諸相を究明していこうとする点である。 以上の共通認識にたって、昨年度と同様、三回の研究会を開催したほか、共同研究者の大部分が集合し、各々の研究テーマにそって研究発表を行なった。以上のような研究活動の結果、東アジア各国・地域が過去にいかなる構造的連関を持った経済的世界を形成したのか、という共同研究者共通の課題について深い理解が得られるに至った。 具体的には昨年度にひき続き、九州をはじめとした全国の大学・図書館に足を運んで文献史料の収集につとめ、獲得された史料をデータベースの形に整理して、以後研究の便に供する作業を進めた。一方、共同研究者はあらたに収集した史料によって、論文・著書としてすでに公表したか、あるいはその準備を行っているところである。
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