研究課題
総合研究(A)
平成4年度は、まず各研究分担者が、昨年度おこなった調査をもとに各所蔵機関別、またその〓案の性格別に分類・整理した結果をもちより日本大学文理学部山中湖セミナーハウスにおいて研究会を二回にわたり実施した。また、今年度は、神田、松村、細谷、石橋、中見、加藤が東洋文庫に所蔵される〓紅旗満州衙門の〓案である「〓紅旗〓」を集中的に調査し、とくにその乾隆中期の部分を調査・研究した。また香坂は、東北大学図書館狩野文庫所蔵の清代経済関係〓案を集中調査し、その〓案の性格、所蔵数量などがあきらかになった。あわせて昨年度にひきつづいて、細谷が東京大学東洋文化研究所、河内が天理大学図書館、松浦が京都大学文学部図書館および同人文科学研究所、加藤が広島大学図書館浦文庫、ならびに九州大学図書館で補完調査を行なって、前年度で不明であった点を確認し、また中見、石橋は沖縄県立図書館、琉球大学図書館等に所蔵される清代〓案資料(満州語刊本を含む)を調査した。これら研究分担者の調査結果は、研究会において、全体的な把握がなされた。今年度は最終年度であり、昨年度の研究とあわせて、分担者各自の成果を『日本所在清代〓案史料の諸相』(成果報告書)にまとめた。各研究機関に所蔵される〓案資料は、データベース化するべく、現在検討中である。そして、あわせて調査を行なった満州語刊本のユニオンカタログについても現在その基礎的作業を行っている。この総合研究において、わが国に所蔵される〓案の概要はほぼ把握した。したがって、今後の課題は、北京の中国第一歴史〓案館や遼寧省〓〓案館、台北の故宮博物院、中央研究院歴史語言研究所等所蔵の〓案をあわせて総合的な研究をおこなっていく必要があろう。
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