研究課題/領域番号 |
03301050
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
八重樫 純樹 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助教授 (30006358)
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研究分担者 |
安永 尚志 国文学研究資料館, 教授 (20017411)
鈴木 保彦 日本大学, 芸術学部, 助教授 (20147680)
倉田 是 千葉大学, 工学部, 教授 (00009218)
西本 豊弘 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (70145580)
小林 達雄 国学院大学, 文学部, 教授 (70119048)
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キーワード | 土偶 / 縄文時代 / 土偶とその情報 / データベース / 資料情報化 / シンポジウム / 画像データ / 組織研究 |
研究概要 |
最終年度であり、以下の(1)、(2)活動を進めるとともに、(3)に展望を示す。 (1)今年度の「土偶とその情報」研究会の主たる活動の目標は北海道、東北の早期〜後期土偶に関する広域資料シンポジウム開催であり、“土偶シンポジウム2"として平成6年2月26日〜27日、秋田考古学協会との共催で秋田市文化会館で開催した。この活動成果として、全国の約1/3存在するこれら地域と時期の土偶が体系的に整理されるとともに、地域性が明瞭となり、大きな収穫を得た。同時にこれらの資料集と研究報告要論集を刊行した。また、次期、関東地域の堀之内〜加曽利B時期の検討活動に入った。 (2)土偶資料情報化活動において、「資料情報化」研究会としては昨年度調査行った全国埋蔵文化財関係機関資料情報管理実態調査をまとめ、分析を行った。実態は予想以上に一様ではなく、いくつかのグループ分けを行い、グループに対するモデル提示が現実であり、これらは次の課題とした。また、土偶データベースはデータの諸問題をクリアし、ON-I,INE歴博公開システムで文字索引、画像ともに組み込み、実験中であり、来年度公開までこぎ着けた。 (3)シンポジウム活動は資料の実証研究上極めて有効である。(1)の活動はまだ端緒を掴んだ状態である。今後少なくとも地域、時期として今後少なくても4回は行う必要がある。また、考古学情報形成、利用、流通の場である埋蔵文化財機関の情報システムモデルは緊急の課題であると思う。土偶データベースは実験中ではあったが、シンポジウムの調査研究活動、ならびに関係者の企画展示に極めて効果的であった。以上の観点から、本土偶データの高次応用の研究が、考古学のみならず人文科学資料研究において必須であり、緊急の課題と確信した。
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