研究課題/領域番号 |
03301055
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山田 敬三 神戸大学, 文学部, 教授 (90038498)
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研究分担者 |
丸尾 常喜 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (80000610)
杉本 達夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063659)
片山 智行 大阪市立大学, 文学部, 教授 (50046968)
岡田 英樹 立命館大学, 文学部, 教授 (00030172)
秋吉 久紀夫 九州大学, 言語文化部, 教授 (00047870)
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キーワード | 淪陥区文学 / 国統区文学 / 十五年戦争 / 東北文学 / 満州文学 / 台湾文学 |
研究概要 |
平成3年10月19日より21日にかけて、総合研究に従事するメンバ-27名全員が神戸市内に集まり、本研究の分担に関して綿密な打ち合せを行い、伊藤虎丸氏(東京女子大学教授)、劉春英女史(中国・東北師範大学副教授)、Mr.Jack Cain(Utlas International Canada)らを助言者としてシンポジウムを開催、メンバ-の一員である岡田英樹氏(立命館大学教授)ならびに岸陽子氏(早稲田大学教授)が中国・長春市で開催された「東北淪陥時期文学国際学術研討会」の参加報告を行うとともに、瀬戸宏氏(摂南大学助教授)、阪口直樹氏(同志社大学教授)を初め、研究分担者がそれぞれに研究報告を行った。また、同年11月19日には中国・東北師範大学教授(日本文学研究室主任)で中国日本文学会会長の呂元明氏ならびに愛知教育大学教授・谷口巌氏を講師として迎え、関西方面の研究分担者を中心とする研究会を大阪市内でもち、「十五年戦争期の満州文壇」についての検討を行った。 以上のような研究活動をふまえ、旧来の文学史にはきわめて不十分にしか記述されてこなかった柳条湖事件より盧溝橋事件の勃発にいたる前期「満州国」時代と、日本の「華北分離工作」ないしは「華北政権特殊化」の方針によって、通州に設立された冀東防共自治政府(1935年11月、殷汝耕)及び北京の中華民国臨時政府(1937年12月、王克敏)統治下の文学・芸術に関する多くの事実を発掘したが、それらは既成の日本文学史と中国文学史の双方にわたる補充と訂正を要求する結果を生み出し、「研究発表」欄に記載したような個々の論文として公表した。本研究は今年度より引続き3年にわたって継続するので、最終年度には、今回の研究実績を盛り込んだ研究成果を一括して刊行する予定である。
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