研究分担者 |
井上 史雄 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
今石 元久 広島女子大学, 文学部, 教授 (80093574)
佐藤 亮一 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (00000406)
杉戸 清樹 国立国語研究所, 言語行動研究部, 室長 (10099913)
米田 正人 国立国語研究所, 情報資料研究部, 室長 (20000432)
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研究概要 |
国立国語研究所では昭和25年と昭和47年の2度にわたって文部省科学研究費の交付を受け,山形県鶴岡市において地域社会における言語生活の実態調査を行った。それにより,戦後四半紀間の急激な社会変化の中で方言が共通語化していく過程について,その実態や社会的な要因を明らかにした。本研究ではこれらの成果を受継ぎ,鶴岡市において20年間隔の第3次調査を実施するとともに,現代地域社会のもつ言語生活上のさまざまな問題点を新たに取り上げ,言語変化を将来にむけて経年的に調査記述していくための確実な基礎構築を目的とする。 上記目的に沿って,今年度は以下に示す調査研究を実施した。 1.研究計画,調査内容に関する研究会の開催,および準備調査の実施 全体会議,班別会議を数回行い,調査項目,調査対象などに関する細部の検討を進めた。併せて,前回調査以後の調査地の社会的,言語的な変化を概観するために,鶴岡市民及び東京在住の鶴岡出身者に対して事前調査を実施した。 2.共通語化に関する第3次継続調査の実施 鶴岡市における戦後の共通語化の過程を把握するために,前回,前々回の共通語化調査と厳密な比較のできる形での忠実な継続調査を,全分担者参加で実施した。調査対象は,前回,前々回調査の対象で所在が確認されたパネルサンプル368人,および,新たに選ばれたランダムサンプル500人で,平成3年11月の本調査および平成4年2月の補充調査の実施により,パネルサンプル314人(回収率85.3%),ランダムサンプル402人(回収率80.4%)の回答を得ることができた。引き続き,調査結果の整理集計作業に着手した。
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