研究課題/領域番号 |
03301104
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松野 豊 東北大学, 教育学部, 教授 (70014678)
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研究分担者 |
西村 章次 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60008729)
中山 文雄 岩手大学, 教育学部, 教授 (00000290)
丹野 由二 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10007966)
鈴木 宏哉 茨城大学, 教育学部, 教授 (70015436)
清水 貞夫 宮城教育大学, 教授 (20006464)
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キーワード | 軽度精神遅滞児 / 措置実態 / 教育実態 / 進路実態 / 生活実態 / 生理指標 / 授業分析 / 抽出指導 |
研究概要 |
本年度は、研究班ごとの打ち合わせを行ないつつ3つの研究班ごとに研究を推進するとともに、全体会議を行ない、各班の研究の途中経過の報告、全体としての研究方向の討議を行なった。 1.軽度精神遅滞児をめぐる問題はきわめて多岐にわたることがあらためて確認された。なかでも、軽度精神遅滞児においては、社会参加と関わって多くの問題が顕現してきており、学校卒業後の進路実態及び生活実態を踏まえたうえで学校教育の教育内容、指導形態等を論議していく必要性が認識された。現在、措置実態及び教育実態に関する調査に加え、卒業後の進路及び生活の実態に関する調査も進めており、ケ-ス検討も試みている。 2.軽度精神遅滞児の感覚認識過程の特徴及び目的意識性については、感覚誘発電位及び眼球運動の測定、脳波及び自立系指標による注意過程の測定を通じてデ-タが蓄積されてきている。また、教育現場でしばしば用いられる幾つかの課題については、指導の効果や指導上の留意点を明らかにすべく生理指標に基づく評価が試みられている。 3.抽出指導の抱える問題点について、実際に指導に当たる現場の教師を対象とした調査が進められている。また、授業中の教師と生徒の行動を分析的に捉える目的で、ヘッドカメラ法を用いた授業の分析が進められている。 当初に設定した3つの研究領域それぞれにおいて多数のデ-タが蓄積されてきており、研究はおおむね当初の計画通りに進んでいる。今後は、各領域で得られたデ-タを分析し、それらを有機的に結びつけ、総合的な考察を加えていくことが必要である。
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