研究分担者 |
大熊 徹 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (40152087)
岩永 正史 山梨大学, 教育学部, 助教授 (00223412)
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20000086)
藤岡 完治 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90030048)
浅田 匡 神戸大学, 発達科学部, 講師 (00184143)
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研究概要 |
本年度の研究は,教師の教授活動の中で子どもの言語行動に対応して教師のとった行動,及びその裏にある教師の判断過程の分析を中心に進められた。 まず,テープ化された多くの授業場面から,「ビーバーのす作り」を典型例として選んだ。そして,授業の各場面を再現しつつ,担当教師との面接によりそれらの場面における教師の意思決定のための要因の分析が行われた。 その結果,指名した子どもの能力・学習の実態などについての教師の忍識のほか,クラスの雰囲気や授業の「空気」も作用していることが分析によって確認された。 また,教師の持っている教材観や教育観などの信念や理念が,授業場面でどのように具体化され,授業行動に発現しているかも分析された。 次に,授業形態のちがい,即ち,教師の発問や指示をトップダウン方式で行う演繹型と,ボトムアップ方式によって行う帰納型とで,それぞれの授業過程における子どもの理解・思考の様態を明らかにしようとする試みが行われた。 一方,教材分析の手法として有力である文法論的文章論は,問接的ではあるが,教業計画の立築に際しても,また,授業分析についても有効であることが確認された。 作文の教材開発については,毎時間の指導の目標である言語技能を具体化した「文章の書き方」に役立つような教材の開発が試みられた。
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