研究概要 |
本研究は常微分方程式,偏微分方程式,両分野にまたがる研究の3つの部分から成り,その各々が様々な研究に細分される。各研究分野毎に研究代表者・分担者を中心に研究活動・交流を活発に行ない,当初の目的は十分達成されたと考えられる。12月21日〜23日に日本大学理工学部で総合的研究集会を開催し,両分野にまたがるものとして時間変数がベクトル値である方程式のコ-シ-・コワレフスキ-型定理,半線形波動方程式,形式解の収束と積分可能性,走化性モデルにおける解の爆発,合流型超幾何微分方程式,一般化されたポホザエフの恒等式と境界値間題への応用等について6つの講演を,常微分方程式に関しては劣線形微分方程式,ベッセル関数の多変数化,非線形スツルム・リウヴィル方程式等について3つの講演を,偏微分方程式に関しては2階非線形方程式の粘性解,シュレ-ディンガ-方程式の固有値問題・散乱断面積,ハイゼンベルグ群上の双曲型方程式等について4つの講演を行ない,それらに基いて討論を行なった。又参加者の間で個別に研究交流を行なった。中小規模の集会は「神戸商船大における微分方程式セミナ-」(草野尚・内藤学,神戸,7/24ー25),「第13回発展方程式若手セミナ-」(丸尾健二(田辺広城),大津,8/21ー24),「発展方程式研究会」(相沢貞一,福山,11/28ー30),「微分方程式における接続問題」(高野恭一,神戸,12/9ー12),「偏微分方程式阪大セミナ-」(田辺広城,大阪,1/16ー17)等が本研究のもとで行なわれ,超幾何関数,テ-タ関数,中立型微分方程式,解の漸近挙動,零点の漸近分布,偏微分方程式の変分問題,多項質媒質・ナヴィア-スト-クス・熱対流・非線形波動等の数理物理の微分方程式,化学・生物学の微分方程式等に関する講演が行なわれた。関係する他の研究課題の研究集会にも出席し、研究状況の把握・研究の交流を行なった。
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