研究課題/領域番号 |
03302015
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
猪木 慶治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20011497)
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研究分担者 |
寺崎 邦彦 京都大学, 基礎物理学研究所, 助手 (00034611)
日置 善郎 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (90173129)
栗本 猛 大阪大学, 教養部, 助手 (10195563)
佐々木 賢 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (00114976)
日笠 健一 東北大学, 理学部, 助教授 (20208739)
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キーワード | Wlinblrg Salam理論 / ヒグス粒子 / WW散乱 / 重クオーク有効理論 / カレント代数 / ニュートリノ振動 / 超対称理論 / ハドロン多重発生 |
研究概要 |
今年度の研究は以下に分類される。 (1)電弱相互作用の破れの起源 Higgs粒子が重い場合は相互作用が強くなり摂動計算ができなくなる。猪木、日笠は等価定理、散乱振幅の解析性、N/D methodなどのテクニックを使い、WW散乱の散乱振幅を評価し、近く計画されている電子陽電子線形衝突器でこの過程を調べる方法を論じた。また米沢は電弱相互作用の高次効果の研究を行った。 (2)ハドロンの物理 重クオーク有効理論を使って、B中間子の非レプトン2体崩壊、ラムダ粒子の半レプトン崩壊等の計算を行った(日置)。また、栗本は、この有効理論に現れるラグランジュアンの補正を1/Mまで計算した。寺崎は、カレント代数を使ってK,B中間子の弱い相互作用による崩壊を調べ、中間状態に様々なハドロンの寄与を取り入れることで多くの問題が解決できることを示した。ハドロン多重発生についてはカスケード模型に回折解離機構を組み込んだ模型の研究を行った(木下)。 (3)ニュートリノ 銀河ハロー中の暗黒物質の候補として、重いニュートリノの可能性が否定されることを示した(日笠)。栗本は太陽に磁場の空間的変化がニュートリノ振動に及ぼす影響を調査した。また、末松は、超対称統一理論において大気ニュートリノや太陽ニュートリノ問題を論じた。 (4)その他 佐々木は超対称理論でのTop凝縮模型を解析してTopクオークの質量を150-190Gevと予言した。山脇は隠れた局所対称性に基づく有効理論の量子効果を調べた。渡辺は暗黒物質、モノポール、太陽ニュートリノ等の検出に必要な測定器の基礎研究を行った。
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