研究課題/領域番号 |
03302020
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 浩 名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (00115594)
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研究分担者 |
寺井 久慈 名古屋大学, 水圏科学研究所, 助手 (10023855)
平良 初男 琉球大学, 理学部, 教授 (70044998)
大和 政彦 群馬大学, 教養部, 講師 (60212289)
中谷 周 弘前大学, 理学部, 助教授 (80001626)
大田 啓一 名古屋大学, 水圏科学研究所, 助教授 (80022250)
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キーワード | 海洋生物圏 / 硫化ヂメチル / 一酸化二窒素 / エアロゾル / エア-サンプラ- |
研究概要 |
海洋生物圏からは、硫化ヂメチル等の還元性の有機硫黄化合物や一酸化二窒素(N_2O)が発生し大気圏に放出されている。これらの微量気体を効率よく採集し、分析するために、本年度は主に航空機搭載用のサンプラ-とガスクロマトグラフによる微量分析器の開発を行なった。サンプラ-は、航空機搭載用シ-ケンシアルエア-サンプラ-と呼ばれる特注品で、高速運行中の航空機から、機内に適量の空気を導入して、そこに含まれるエアロゾル粒子や微量気体を採集する装置である。納入が若干遅れたためにまだ十分なテストは行なわれていないが、次年度早々に検定を予定している。微量分析器は、主としてN_2Oを測定するためのガスクロ分析用のものである。硫黄化合物を分析するための装置は既存のものがあり、両者を使用すれば、目的とする気の分析を全て精度よく行なうことができる。購入したガスクロマトグラフによるテスト結果は姫常に良好である。 機器の開発と平行して、二年度目に実施予定の本観測に向けて、既存の測定器による赤道西太平洋域の予備的な船舶観測を1992年1月に実施した。測定対象は基礎生産量や栄養塩など海洋生物圏の活動度に関する基本量である。この観測には、本研究の分担者である大田および寺井が大学院生とともに乗船し、約1ケ月間にわたる詳しい測定を行なった。デ-タは現在分析中であるが、興味ある結果が出始めた。 機器開発のペ-スが若干遅れており、次年度の本観測を成功させるために検器検定の準備を集中的に行なっている状況である。
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