• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

腐食割れ診断実用エキスパ-トシステムの開発とその標準化手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03302028
研究機関京都大学

研究代表者

駒井 謙治郎  京都大学, 工学部, 教授 (70025948)

研究分担者 岩舘 忠雄  日本製鋼所, 室蘭研究所, 所長
岡崎 章三  川崎重工業, 明石技術研究所, 主査
村上 理一  徳島大学, 工業短期大学部, 助教授 (00112235)
福田 収一  東京都立科学技術大学, 工学部, 教授 (90107095)
箕島 弘二  京都大学, 工学部, 助教授 (50174107)
キーワードエキスパ-トシステム / 人工知能 / 環境強度 / 応力腐食割れ / 水素侵害 / 水素ぜい化割れ / 実機損傷事例 / フラクトグラフィ
研究概要

本年度は,人工知能用言語OPS83を用いて腐食割れ診断用エキスパ-トシステムのプロトタイプの開発を行った。対象とした腐食割れは,ステンレス鋼の応力腐食割れ,高強度鋼の水素ぜい化割れ,および炭素鋼,低合金鋼の水素侵害であり,それぞれの材料の腐食割れを診断する3サブエキスパ-トシステムよりなる,腐食割れ診断用エキスパ-トシステムを開発した。開発にあたっては,まず文献調査による事実的知識をエキスパ-トシステムの知識ベ-スに取り入れた。さらに本エキスパ-トシステムを研究分担者である,民間研究機関の有する実機損傷事例に適用して,本システムの有用性と問題点等についてランドロビン試験を行った。本システムは比較的小さな知識ベ-ス(各サブシステムに対して約100ル-ル)しか有していないが,本システムのように診断対象に限定することにより,実機損傷事例に対しても十分に正確な診断が行えること,また,確信度係数を用いることにより,種々の因子が腐食割れに関与する寄与度を簡単に表すことがきることを明らかにした。ランドロビン試験により本システムの改良点としては,pH条件,加熱・濃縮,鉄イオン,銅イオンなどの酸化性物質効果,溶接などに関する知識を知識ベ-スに追加する必要性が明かとなった。また,実機損傷事例の解析にあたって,設計条件と実際に使用される環境・応力条件の差異に関する問題点が指摘された.さらに,ファジィ推論を用いて,破断面のマクロ・ミクロ破面様相(フラクトグラフィ)に基づいて,高強度鋼,アルミニウム合金,ステンレス鋼の環境破壊(疲労,腐食疲労,応力腐食割れ,繰返し応力腐食割れ,動応力腐食割れ)を診断する環境破壊フラクトグラフィ診断エキスパ-トシステムを開発し,その有用性を確認した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 駒井 謙治郎: "材料工学研究に対する知識工学手法の応用" 材料力学講演会講演論文集. A. 431-436 (1991)

  • [文献書誌] 駒井 謙治郎: "高強度鋼の環境破壊フラクトグラフィ診断エキスパ-トシステムの開発" 材料力学講演会講演文集. A. 458-460 (1991)

  • [文献書誌] 駒井 謙治郎: "環境破壊フラクトグラフィ診断エキスパ-トシステムの開発" 日本機械学会関西支部第67期定時総会講演会講演論文集. No.924ー1. 163-165 (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi