研究分担者 |
深見 和彦 建設省, 土木研究所, 研究員
宝 馨 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80144327)
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)
|
研究概要 |
欧州リモートセンシング衛星(ERS-1)搭載のCバンド合成開口レーダ(SAR)と日本地球資源観測衛星(JERS-1)搭載LバンドSARを用いた広域水文情報(土壌水分,積雪,降水,水域情報)抽出アルゴリズム開発を目的とした地方検証実験を行った. 1)土壌水分:平成4年にERS-1に対して6回,JERS-1に対して8回の検証実験を行った.観測は,土壌水分のメッシュサンプリング,車載散乱計による後方散乱の計測などである.このうち利用可能名6回の衛星データに対して平面幾何補正を行い,検証実験サイトデータの抽出および後方散乱係数への変換をおこなった. 2)積雪:平成4年にERS-1に対して2回,平成5年にERS-1に対して3回,JERS-1に対して4回の検証実験を行った.平成4年のデータについて,標高による歪みも考慮した幾何補正手法を施し,地上取得データとの対応を付けをおこなった.また,積雪のマイクロ波誘電率のモデル化を行い,長岡と札幌での積雪断面観測データより,積雪のマイクロ波誘電率プロファイルの時係列変化特性を比較し,湿雪地域である長岡の誘電率プロフアイルの多様性を提示した. 3)降水:SARでは直接観測できない降水分布を,土壌水分の高空間分解能データより算出するアルゴリズムを構築し,数値実激によりその可能性を裏付けた. 4)水域情報:愛知県矢田川流域を対象として,SAR,可視・近赤外センサによる画像から,それぞれ水域情報を抽出する手法,およびその精度を比較した。また,地表面においてSARデータがどのような特微を持つの下,土地分類被覆毎にSARデータの性質を調査し,土壌水分情報取得の可能性を検討した.なお,同流域において,航空機による高分解能MSSデータの取得およびDTMの作成を行った.
|