研究分担者 |
森杉 壽芳 岐阜大学, 工学部, 教授 (80026161)
松井 寛 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (20024242)
栗本 譲 名城大学, 理工学部, 教授 (30043201)
深井 俊英 愛知工業大学, 工学部, 教授 (80165240)
加藤 晃 岐阜大学, 学長 (10021560)
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研究概要 |
平成3年度においては,社会資本の利用及び供給の実態について,生活基盤,生産基盤,国土保全基盤施設といった施設の種類別に整理を試みた。これにより,我が国の社会資本整備の主要な問題点は,全体的に整備水準が低いことであるが,個別的には質の低い住宅が相当あること,住宅周辺の道路,下水道,公園などの居住環境施設の整備水準が低いこと,とくに東京では土地や住宅などの不動産価格が高騰し,一般の人が適当な住宅を購入することができなくなっており,この傾向が全国の主要都市へ波及する可能性があることが指摘された。さらに,高速道路網と空港の不足,大都市における幹線道路の容量不足と総合交通体系の不備,治水面の安全性の低い地区が相当存在することなどが挙げられる。 そして,国民の多くが経済活動水準の高さに比較して個人生活に関連する社会基盤施設の整備水準が低いことに大きな不満を持っていることが重要な問題であるといえよう。 また,以上のような整理に加え,社会資本の需要予測方法に関する検討を中心として行ない,とくに交通施設を対象としたモデル構築及びその検討を行なってきている。より具体的には,社会経済活動の発展を促す交通の発生が,交通施設整備が不十分なためその一部が顕在化しておらず,総合的な交通施設整備を行なうことによりよい高い社会経済活動の発展が期待されることが数学モデルと実際のデ-タによって示された。
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