研究課題/領域番号 |
03302049
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
絵内 正道 北海道大学, 工学部, 助教授 (00001991)
|
研究分担者 |
苫米地 司 北海道工業大学, 建築工学科, 助教授 (40102785)
大野 仰一 北海道東海大学, 芸術工学部, 助教授 (40118170)
佐々木 博明 北海学園大学, 工学部, 教授 (60128816)
鎌田 紀彦 室蘭工業大学, 建設システム学科, 助教授 (90111187)
小林 英嗣 北海道大学, 工学部, 助教授 (70002003)
|
キーワード | アトリウム / 通年型公開空地 / 再構築 / 滞在者数 / 熱対流型換気 / 凍着性状 / 防災 / メンテナンス |
研究概要 |
本研究では都市計画学、建築計画学、環境工学、寒冷地工学、建築構法学の各分野から積雪寒冷型硝子被覆空間を総合的に検討した。 (1)都市計画の分野では、自治体や設計事務所を対象に行ったアンケート調査から北海道のアトリウムの設計・計画の実態を探った。設計事務所の80%は計画の経験ありと申告。しかし、その実現率は低く、計画行為の1/4にとどまっているのが現状である。 (2)建築計画の分野では、積雪寒冷型のアトリウムの1原型として廉売市場を対象に立地の分布や利用実態等の調査を行った。対象建物の大部分は築後40年から50年を経過。それらを商業地域の再構築に利用するには、後継者の不足と建物が老朽化し過ぎていることが指摘された。 (3)建築環境学の分野では、厳寒期の硝子被覆空間の利用実態を晴天時と降雪時、外気温の低温時と高温時、昼と夜に分けて調査した。利用頻度は外気温が高い降雪時に上昇する傾向が認められた。 (4)環境工学の分野では、大小2種の模型空間を用い、その熱対流型換気量をトレーサーガス法にて算定した。換気量推定のための近似相似則を明らかにすると共に開口位置で換気経路に差の現れることを確認した。 (5)寒冷地工学の分野では、硝子天蓋に用いられる硝子と雪氷体との凍着性状及び摩擦抵抗性状に付いて低温実験室で検討した。また、積雪寒冷地で用いられている屋根葺き材の諸性状との比較検討も行った。 (6)建築構法学の分野では、アトリウム空間の維持管理の調査に欠くことのできない事例研究をスウェーデン国立研究所で発行されたガイドブックの翻訳作業を通じて行った。
|